リロアンドスティッチの相関図!簡単あらすじまとめ リロとスティッチの似た境遇や関係も解説

この記事はネタバレ情報やあらすじを含みます。シリーズの別作品含め未視聴の方は特にご注意ください

家族を失った少女と、壊すために生まれたエイリアン。このふたりが出会った時、世界がちょっとだけ優しく変わっていく──。

『リロ・アンド・スティッチ』は、ただのドタバタコメディじゃないんですよね。それぞれに孤独を抱えたふたりが、互いの“居場所”になっていく物語なんです。

今回は、そんなふたりを取り巻く人たちとの関係を、相関図でじっくり読み解いてみます。

目次

相関図①|居場所を探すふたり”が出会った日と、心が重なった理由

リロは、ちょっと風変わりな女の子。ハワイのカウアイ島で、姉のナニと二人で暮らしているんだけど、友達にもなじめていない感じ。

空想好きで突飛な発言をするし、おまけに「ぬいぐるみの友達(スクランプ)」と話してるような子だから、周りから見たら「ちょっと変な子」ってレッテルを貼られがち。

けど、ママにはよくわかるのよ…この子、実はすごく繊細で、心の奥に大きな寂しさを抱えてるんだって。

でも、リロ、かつては友達がいたのよね。その子──たぶんマートル──とは、昔は仲良しだった可能性を感じるわ。それが今ではすっかり敵対関係になってしまってるけど、リロの心の中には「変わってしまったこと」への悲しみが残っている感じがする

スティッチが空から降ってくるとき、リロは流れ星を見て願うの「友達をください。逃げていかない友達を」って。

リロの両親が亡くなって、心が弱っていたとき、周囲の人たち──そしてマートルも──その痛みにどう向き合えばいいか、わからなかったんじゃないかって

人って、自分の心に余裕がないと、誰かの悲しみに距離をとったり、時に冷たくふるまってしまうことがある。だからリロはきっと、「誰かを信じて、でもまた裏切られる」ことに、もう耐えられなかったのよ。

でも彼女は、ただ閉じこもるのではなく、空を見上げて願ったの。「友達をください。逃げていかない友達を」って。悲しみとは違う方に、ほんの少しだけ心を向けようとした──その気持ちが、もしかしたら望みをかなえる形で彼女のもとにに引き寄せたのかもしれないわね。

そして空からやってきたのが──スティッチ

スティッチは、銀河系の天才科学者ジャンバ・ジュキーバ博士によって生み出された、破壊のための実験試作品626号という番号で呼ばれ、暴れてばかりの“兵器”として処理されようとしていた存在。でも逃走の末、地球のカウアイ島に不時着して、保健所送りに。

そのスティッチを、なぜかリロが「犬」として引き取っちゃうのよ。なんて運命!

リロとスティッチ──まったく異なる存在のようで、どこか似た者同士「居場所がない」「うまく生きられない」という根っこの孤独感が、共鳴しているように感じるわ──。

👉スティッチがなぜ少しずつ変わっていったのか、その理由をもっと深掘りした記事がこちらです。

実はこのふたり、出自も性格もまったく違うのに、“孤独のかたち”がとても似てるの。

リロは周囲から「変わった子」と見られ、友達もうまくできない。でも本当は、誰よりも“つながり”を求めてる。寂しさをこじらせながらも、スクランプとお話ししたり、魚のパッジにパンをあげたりと、自分なりの方法で「関係」をつなぎとめようとしてる子。

一方のスティッチは、生まれながらにして「壊す」ように設計された存在。誰かとわかり合うようには作られていない。けど──地球に来てリロと出会って、初めて“誰かのそばにいたい”という気持ちが芽生えてしまう。誰かのことを思って行動したときに、初めて寂しさ、孤独、不安から解放されるということに気づき始めたのね

彼は言葉でうまく伝えられない。暴れたり壊したりすることでしか感情を表現できない。リロも、その中にある「さみしさ」に気づいたようね。

彼女が彼に言った言葉、「オハナは家族。家族は見捨てない」──それは自分自身がずっと欲しかった言葉でもあるの。

このふたりの関係は、「助ける/助けられる」じゃなくて、「似た孤独を抱えた者どうしが、ともに学びあう関係」にも見えるわね。まさに、“相似形の心”が出会ったからこそ、変化が起きたんだと思うの。

ちなみに、リロがバイト先をクビになったナニに「私のせいでやめさせられたの?」と尋ねたとき、ナニは「違うわよ。あの店長は吸血鬼でどうしても私を仲間にしたかったの」と言ってリロを安心させるの。

そのやりとりにリロは「だと思った」とうなずく──普通なら「それはないでしょ(笑)」って返すところを、彼女はまるごと信じて受け取るの。こんなこと5歳やそこらの子供ができる神対応ではないでしょ。

そして後に、スティッチを「犬よ。昨日まではコリーだったのに車にひかれてこうなったの」なんて説明するシーンも。突拍子もないけど、そんなこと当の本人もわかってる。でも、周りの人間のどうでもいいような指摘やなんかを、神的にいなしてしまうのに、これ以上の言葉があるかしら。

同時にそれは、スティッチの正体が犬じゃないと誰よりもわかってるのに、それを“変わってるから”と否定せず、“そのままでいい”と見守る懐の深さなのかもしれないわね。これはもうただの子どもじゃない──そんなリロの心の器を考察した記事はこちら:

相関図②|暴走スティッチと姉妹の絆──“家族”ってなに?

さて、スティッチが来てからというもの、リロの暮らしはますますカオスに(笑)。家具は壊され、ペットとは思えぬ暴れっぷりでナニのストレスは限界に。

しかもスティッチは指名手配中の逃亡生物ということで、スティッチの生みの親、ジャンバ博士その監視役のプリークリー(銀河連邦の任務に忠実な小心者)がタッグを組んで地球に派遣され、こっそり捕獲作戦を始めるの。

このプリークリーがまた愛されキャラで、地球文化にどハマり。女装したりサングラスかけてフラついたり、任務を忘れがちなヘンテコエージェント(笑)。

ただ、スティッチの暴走は「悪意」というより、「どうしていいかわからない」っていう迷いにも見えてくるのよね。だって、彼には“心”がまだ育ってないんだもの

破壊するために作られた存在が、「家族」や「愛」を知るなんて、想定外すぎるでしょ?でもリロは言うの。「オハナは家族。家族は見捨てない」。この言葉が、スティッチの中にほんの少しずつ「変化の種」をまいていくの。

そしてナニがスティッチに言った「天使どころか犬でもないわね」「何かの突然変異だって。絶対返しにいかなきゃ」「長く一緒にいたわけじゃないし」──その言葉たちに対して、リロははっきりとこう言うの。「私だってそう。パパはオハナは家族のことだって」。

この「私だってそう」という言葉には、リロの心の奥にある、深い体験がにじんでいるのよね。

リロは、両親と死別するという形で“オハナを失う”経験をしている。捨てられたわけじゃないけれど、望まぬ別れによって、家族を奪われた。その悲しみは、幼い彼女にとって計り知れないものだったはず。

だからこそ、ナニがスティッチを手放そうとする姿を見て、「オハナを捨てるの?」と強く反発したの。あれは怒りというより、“もうあんな思いはしたくない”っていう叫びだったんだと思う。

さらに、「私だってそう」の背景には、自分も“家族になったばかりだったのに、両親はすぐに愛してくれた”という実感もある。スティッチだって来たばかりかもしれない。でも家族になるのに、時間の長さなんて関係ない──リロは、そう信じていたのよね。

だからリロは、自分の体験から“家族ってどういうものか”をちゃんと知っていて、それをナニにも思い出してほしかったんじゃないかな。スティッチを追い出すなんてこと、家族はしない。

そう伝えたくて、あの一言に、全部を詰め込んだんだと思うの。

👉スティッチの心に響いた「オハナ」や「アロハ・オエ」の意味については、こちらで詳しく考察しています。

相関関係|追いつめられてなお守りたいもの──“選んだ家族”の力

物語後半はもう、怒涛の展開よ!スティッチを回収しようとする銀河連邦のリーダー、グランド・カウンシル・ウーマンが強制手段に出て、ガントゥ(連邦の巨大な軍人タイプの将校)を派遣してくるの。ガントゥはスティッチもろともリロまで拉致しちゃったの

ここでスティッチが初めて、「誰かを守りたい」と思って動く。いままでは本能だけで動いてたのに、この瞬間だけは、完全に“意志”で行動してる。

暴れん坊だったスティッチが、「リロは僕のオハナ(家族)だから」って言って、助けに行くんだから、もうママは涙腺が…😭

この場面のスティッチ、ただ行動が変わっただけじゃないのよ。夜に黄昏れて「ボク、マイゴ……」ってつぶやいたあのセリフ──あそこから彼の中に“家族になりたい”という気持ちが芽生えたんじゃないかなと思うの。

👉「ボク、マイゴ」の意味とは?スティッチが語った“存在の孤独”を考察

孤独に作られた存在が、初めて“帰りたい場所”を求めた。その証が「迷子」って言葉だったのよね。

クライマックス後、スティッチは地球に“居候”許可を得て、リロナニの家族に正式に加わることになる。ジャンバ博士プリークリーもなぜか同居生活に突入して、最初は「え、どんな家よ」って笑っちゃうんだけど、見てるうちにしみじみ思うの。「家族って、こういうものでいいんだよね」って。

リロの「オハナは家族、家族は見捨てない」って言葉、最初は子供のセリフとして流しちゃいそうになるけど、実はすごく重い。見捨てられた子、理解されなかった子、壊れた家、すれ違った心──そういう“崩れかけたピースたち”が、それでもまた一緒になろうとする…それが“オハナ”なんだと思う。

この映画のすごいところは、“悲しみを悲しみのまま終わらせない”ってところ。ユーモアやドタバタを織り交ぜつつ、心の底ではちゃんと、「でも大丈夫、壊れてもやり直せるよ」ってメッセージを込めてくれてる。

そして、あの海辺のシーン。

ナニが「アロハ・オエ」を歌い、スティッチが静かに聞き入っていたあの時間──そこには“別れの悲しみ”と“祈りのような愛”が重なってたの。

まとめ|“変わり者”たちが紡いだ、いびつで最高な家族の物語

『リロ・アンド・スティッチ』って、一見すると「エイリアンが地球に来てドタバタ」っていうコメディに見えるけど、その裏には、“家族の再構築”っていうすごく繊細でリアルなテーマが通ってるのよね。

リロもスティッチも、「ここにいていいんだよ」って言ってくれる誰かを求めてた。 でもその“誰か”は、実はすぐそばにいた。

最初はぶつかって、壊れて、泣いて、怒って── でも最後には、それぞれが「この人たちとなら、やっていけるかも」って思える。 血のつながりがあってもなくても、選んだ相手と“家族”になっていく──それがこの映画の最大の宝物なのよ。

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