キングダム 大将軍の帰還の相関図!登場人物の解説付きあらすじ【キングダム4】

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この記事はネタバレ情報やあらすじを含みます。未視聴の方は特にご注意ください

「キングダムの映画、初めて見たけど…誰が誰で、何と戦ってるの!?」──シリーズ4作目『大将軍の帰還』を観て、そんな風に感じた人もいらっしゃるかも。この作品、信や政の“過去の物語”や“因縁の人物”が次々に登場するから、前作を見ていないと疑問が生じる個所もあるかもしれませんね。

この記事では、重要キャラの関係や背景を4コマ相関図でまるっと整理!「なんとなく見たけど感動した」「でも本当はもっと深く知りたい」──そんなあなたのためのまとめ記事です!

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目次

相関図①|飛信隊の惨劇、武神・龐煖(ほうけん)が牙を剥く夜

馮忌(ふうき)を討ち取って勝利の美酒に酔いかけていた飛信隊(ひしんたい)の前に突如現れたのは、趙の化け物──そう、存在すら知られていなかった総大将・龐煖(ほうけん)(吉川晃司)。自らを「武神」と名乗るこの異形の男、実は過去に王騎(おうき)(大沢たかお)との間に因縁深い戦いを繰り広げてきた趙の最終兵器であり、ただの武将ではないのはあきらかね。

その龐煖の前に、飛信隊の若き隊長・信(しん)(山﨑賢人)が立ちはだかる。信はかつて奴隷の身から成り上がり、天下の大将軍を目指して戦場を駆ける熱血剣士。この時点ではまだ発展途上だけど、彼の“魂の叫び”が仲間を引っ張っているの。

そして、信の隣で共に戦っていたのが羌瘣(きょうかい)(清野菜名)。伏し目がちな顔の下に秘めた過去を持ち、特殊な体術で戦う寡黙な女剣士よ。彼女は伝説の暗殺集団「蚩尤(しゆう)」の末裔であり、独自の呼吸法と剣舞のような戦闘術を使いこなす戦闘の天才。

鍛え抜かれた身のこなしと、圧倒的な集中力で繰り出す一撃は、並の兵では触れることすらできないレベルなの。飛信隊にとっては絶対に欠かせない“影の要”みたいな存在。

だけどこのふたりも龐煖の規格外の力の前ではまったく歯が立たず、血まみれで倒れ込むしかなかったの。

さらにそこに追い討ちをかけてきたのが、趙軍の将・万極(まんごく)(山田裕貴)。この男も異常性たっぷりの残虐キャラで、夜襲によって徹底的に飛信隊を追い詰めてくるの。

信は重傷で意識を失い、仲間たちは必死に命を繋ごうとする中、登場するのが尾平(びへい)(岡山天音)尾到(びとう)(三浦貴大)の兄弟。ふたりは飛信隊の古株で、信とともに戦場をくぐってきた頼れる仲間。

信を抱えて逃げる場面では、血の跡で追われることすら恐れて「二手に分かれる」という決断を下すのよ。この判断、ただの兵士には絶対にできないわよね。

尾平はこの修羅場で、まるで隊長のような判断力を見せた。そして尾到が信をかかえて逃げ延びた草むらで、ふたりは最後の夜を迎えるの。

ここでの尾到の台詞「今は楽しい話がしたい」「少し眠ろう」がもうダメ。涙腺大崩壊よ。この兄弟のやりとりは、戦場の中でつかのまの“平穏”であり、“別れの準備”だったの。

尾到の死が意味するのは、ただの喪失じゃない。生き延びた者たちへの“覚悟”の継承なのよ。翌朝、なんとか再集結した飛信隊だったけど、夜襲で仲間の半分以上を失い、残ったのはたった36人。

それでもこの36人は、“地獄をくぐり抜けた戦士”。そしてこの戦いの裏で、動き出していたのが李牧(りぼく)(小栗旬)。すでに彼の策略が水面下で進行していたの。物語は、飛信隊の悲劇から始まるけど、同時に“武の怪物”と“知の怪物”が同時に動き始めたことで、物語が早くも“大戦”のフェーズに突入したって予感させる。

命を背負い、意志を受け継ぎ、そして立ち上がる──ここから信たちの戦いは、もう後戻りできない場所に入っていくの。

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相関図②|北の脅威と策略家・李牧(りぼく)の登場

飛信隊(ひしんたい)が命を削って生き延びたその頃、戦の舞台は別の“化け物”へと移っていくわ。

戦局を遠くから見つめる王騎(おうき)(大沢たかお)の目に、何かが映った。「龐煖(ほうけん)だけじゃない。もう一匹──」そう、もう一人の怪物が趙には潜んでいたの。

場所は変わって、さらなる脅威を知らせるため登場するのが楊端和(ようたんわ)(長澤まさみ)山の民を率いる女王であり、信(しん)や嬴政(えいせい)(吉沢亮)とも共闘してきた盟友でもある人物ね。

王宮に現れた彼女が語り出したのは、秦(しん)がまだ知らない恐ろしい現実。あの山の民が領土を拡大していった先、なんと北の匈奴(きょうど)とぶつかってたのよ。そして信じられないことに、その匈奴十万がすでに“殺されていた”って話。しかも犯人は趙軍。

えっ?そんな大規模な戦、咸陽(かんよう)はおろか昌文君(しょうぶんくん)(髙嶋政宏)すら聞いてない?じゃあどういうことよ?ってなるじゃない。

つまり趙は意図的にこの事実を隠してる、軍事情報を封鎖してる。嬴政(吉沢亮)はこの“異常な沈黙”に気づいた瞬間、顔が青ざめたに違いない。「奴らはこの戦いに“横から”入ってくる気だ」──そう、趙は堂々と正面から戦うだけじゃなく、情報の遮断という戦略で秦の背後を突こうとしてたのよ。


ここで少し、嬴政(えいせい)という人物の“中華統一”という壮大な夢に触れておきたいの。

彼はただ権力を得たいからと戦ってるわけじゃない。政が目指す“統一”の背景には、彼自身の過酷な幼少期と、ある一人の女性との出会いが深く関係してたの。

その女性の名は紫夏(しか)。彼女はかつて人身売買に手を染めていた胡人(こじん)の女性だったんだけど、幼い頃の政を命がけで趙から脱出させた“命の恩人”。

どんなに冷たい目で見られても、紫夏は政を守り抜いた。政は紫夏への思いを胸に、理不尽が蔓延る戦乱の世を終わらせるため、「中華を一つにする」っていう途方もない夢を本気で掲げたのよ。

戦は確かに血と痛みを伴うけど、戦のない未来をつくるには、避けて通れない戦いもあると考えたのかもしれないわね。もちろん、政にとって戦は“目的”じゃなくて“手段”であったにちがいない。

この先に平和があると信じてるからこそ、あの冷静な目で前線を見つめているのよ。

一方で、あの時、誰をも凌駕する知略を練っているのが、李牧(りぼく)(小栗旬)。趙国の宰相であり、軍略においてはすでに“中華最強”の呼び声高い大天才。

楊端和が匈奴の生き残りからその名を聞き出したって話すわけ。この李牧という男、武力も軍略も規格外、しかも表舞台にはなかなか出てこないタイプ。いわゆる軍師。つまり一番やっかいなやつ。

で、彼は何をしてるかというと、まさに蒙武(もうぶ)(平山祐介)の動きを“丘の上から見物”してるの。蒙武は秦軍の猛将。実は忠義に厚く、王騎と並ぶ戦場の主砲みたいな存在。

その蒙武が龐煖の姿を見つけて突撃したけど、あれはただの囮。罠だったのよ。蒙武軍がそのまま囲まれてピンチに陥るのは、全部李牧の描いた絵の中。

その頃、王騎はすでに“見えていた”の。龐煖の裏にもう一人いると。その直感が当たってるからゾッとするわよね。王騎は「戦場の空気」で異常を察知できるのね。

何万人という兵士の動き、その向こうにいる知略家の存在を感じ取る“感性”がもう異常なの。李牧と王騎、このふたりの対峙は言葉を交わさずとも火花が散ってるのよ。

で、地上では蒙武軍がギリギリの状況に追い詰められる中、ついに王騎本軍が戦場に到着。副官の騰(とう)(要潤)が率いる騎馬隊が趙左軍を蹴散らして、まさに流れが一気に変わる瞬間。

ただ、この援軍タイミング、李牧はすでに読んでたわけ。つまり、こっちは「ついに王騎が動いたぞ!」って高まってるんだけど、李牧からすれば「はい予定通り、でも王騎が“来る前”に決着つける気でしょ?こっちは“来た後”に潰す準備済みですから」って顔してるのよ。

こんなの、怖すぎるわよ。戦の天才とかそういう次元じゃなくて、未来を設計してるレベル。これは単なる武の戦じゃない、“知”と“策”がぶつかる静かな戦場なの。

派手な突撃の裏で、李牧という知略の怪物がじっと機を伺ってる──これが『大将軍の帰還』の核心に潜む第二の波。表の龐煖と、裏の李牧。このダブルの“化け物構成”が秦を壊しにかかってるわけ。

飛信隊の地獄の一夜が終わったと思ったら、今度は「まだ始まってすらいない」戦略の闇がじわじわ染み出してきてるの。ちなみにこのとき王騎が取った行動──それが「自ら定めた布陣の範囲を越えて蒙武のもとへ駆けつける」という決断よ。

王騎にとって、戦場で旗が見える山頂を拠点とするのは、自軍の位置と安全を保つための鉄則。それでも王騎は、蒙武が完全に包囲され絶体絶命に陥った瞬間、自らその鉄則を破って“自分の陣”を放棄してでも救出に向かうのよ。

なぜなら王騎は、将軍としての冷静な読みを超えて“仲間の死”を見過ごせない男だったから。その命が尽きかけているとあらば、もう旗が見えようが見えまいが、王騎にとっては「行くしかない」選択だったのよ。

本陣の旗を置いてでも、将として動く。それが王騎という男。──そしてこの戦いに欠かせないもう一人の人物、信を心の中で支えていた男がいた。それは漂(ひょう)(演:吉沢亮 二役)

漂は、信と一緒に最底辺の身分からのし上がろうと夢を語り合ってきた親友であり、信の原点とも言える存在。のちに政の影武者として命を落とすけれど、その死は信の心に深く刻まれ、彼の戦う意味に大きな火を灯したの。

だからこそ信にとって「仲間の命」は、過去の漂の死とも重なるくらい重いもの。蒙武を救うという王騎の行動にも、その信念はしっかりとつながっているのよ。

そしてここで改めて触れておきたいのが、そもそも信がなぜ「大将軍」を目指しているのかって話。信はもともと幼少期、下僕として虐げられるような立場だったの。

そんな彼が“天下の大将軍”を志したのは、ただの憧れや野望じゃない。「どんな境遇に生まれても、力を得て未来を変えられる」という信念を体現するため。

そしてもう一つ忘れちゃいけないのが、“漂の想い”を背負ってるということ。漂は王の影武者として短い生涯を終えたけれど、その最後の願いは「信に夢を託すこと」だったのよ。

だから信にとって大将軍になるということは、自分自身の成り上がりの物語であると同時に、漂とともに歩む運命でもあるの。どんな逆境でも前だけを見て走り続ける──その姿に、多くの仲間たちが惹かれていくのよね。

相関図③|摎(きょう)の記憶と王騎の矛、因縁の一騎打ち

趙(ちょう)左軍を蹴散らしながら進軍していく王騎(おうき)(大沢たかお)軍、そこに再び飛信隊(ひしんたい)も合流して馬陽(ばよう)の決戦に火がつくわけだけど、戦局が進むにつれて物語は「一人の男の記憶」へと急激に収束していくのよ──そう、王騎と龐煖(ほうけん)との因縁、その核心がいよいよあらわになるの。

ついに戦場のど真ん中で王騎と龐煖が一騎打ちに突入、初めは互角とも見えたふたりの戦い、だけど空気が一変するのは龐煖がある名前を口にした瞬間──「摎(きょう)」──この名前を聞いた途端、王騎の気配がガラリと変わるのよ。

摎(新木優子)は王騎の父の屋敷で育った少女でありながら、実は昭王(しょうおう)(草刈正雄)の隠し子。つまり王族でありながら身分を隠し、努力と実力で六大将軍にまで登り詰めた稀代の女将軍だったの。

子どもの頃に「100の城を落としたら王騎のお嫁さんにしてほしい」と約束し、本人は「そんなの覚えてないだろう」と思っていたけど、99の城を落としたあと、馬陽での戦にて王騎が「いよいよ最後の一つですね」と言葉をかける──

彼は覚えていたのよ、ずっと。そして馬陽の決戦では、総大将が摎、副将が王騎だった。

最後の一城、夢のゴール目前。なのに、龐煖によってすべてが踏みにじられるの。摎はあの戦で討たれ、命を落とした。それ以来、王騎にとって龐煖は“戦場の敵”じゃない、“愛する者の命を奪った絶対に許せぬ宿敵”になったの。

この馬陽の戦場でふたりが激突するのは、まさに9年前のあの悲劇を起点とする因縁の再来なの。

摎が命を落とし、王騎が何もかもを失ったあの戦い──その記憶が、この場所に深く刻まれているの。だからこそ王騎は今回、出陣を決意したのは、“摎を奪われた馬陽だけは再び敵に渡すわけにはいかぬ”という譲れない想いがあったからなのよ。

単なる戦場のひとつではなく、ここは王騎の“人生の分岐点”だった。そしてこの一騎打ちは、まさにその感情が爆発する瞬間。

王騎の矛の重み、太刀筋の鋭さ、すべてが別次元になるの。武神を名乗る龐煖が「圧倒的な武の化身」であるならば、王騎の力の源はまったく異なる場所にあったの。

それは、“人を背負う覚悟”よ。摎を失った痛み、信に託す希望、秦という国の未来──そうした無数の人の意志を王騎は背中に背負い、矛にのせて戦っていたの。誰かのために振るう矛は、己だけの強さよりも遥かに重く、深く、鋭くなる。

その“心の強さ”こそが、龐煖を圧倒する王騎の真の強さだったのよ。ちなみにこの戦の裏には、もうひとつの恐ろしい真実が隠されていたの。趙の本当の狙い──それは秦への侵攻でも領土拡大でもなかったの。

李牧(りぼく)(小栗旬)率いる趙軍が執念を燃やしたのは、ただひとつ「王騎の首」だったのよ。なぜか?それは、王騎が“戦場そのものの象徴”だったから。

大将軍・王騎がいる限り、秦軍は何度倒れても立ち上がる。勝敗を超えた精神的支柱として、王騎は“国そのものの士気”を支えていたに違いない。

だからこそ、李牧は王騎を討つためだけに策略を練り、龐煖をぶつけ、さらには、あの将軍同士の誰も汚すことができないかに思われるあの瞬間に、魏加(ぎか)による背後からのやりによる奇襲まで黙認した。

王騎さえ潰せば、秦の未来は崩れる──それが趙の狙いだったの。だからこの戦は“王騎包囲網”であり、国と国の戦いでありながらも、実態は“王騎という人間を消すためだけ”のピンポイントな作戦だったのよ。

そのころ、昌文君(しょうぶんくん)(髙嶋政宏)は咸陽(かんよう)で政に、かつての真実を語り始めるの。

そして戦場では、王騎が龐煖を圧倒し、決着をつけようかというまさにその瞬間、魏加という男の矢が、王騎の背に突き刺さる。魏加は李牧の部下で、暗殺のように戦場を撹乱する冷酷な刺客。この一撃で矛の軌道がズレ、逆に龐煖の矛が王騎の胸を貫くことになるのよ。

信(しん)(山﨑賢人)がすかさず間に入り、魏加を討ち取って王騎がその場に倒れることを何とか防いだ。そして、王騎が乗る馬に共にまたがり、敵兵からの脱出を試みる。

この瞬間、信はただの兵じゃなく、“意志を継ぐ者”になったように感じたわ。王騎が信に語りかける──「これが将軍の見る景色です」。このセリフ、ママ何回聞いても膝が砕けるわ。

王騎はその場で自分の“死”を受け入れながら、信に未来を託すのよ。そしてその未来を象徴するものが“矛”。王騎が信に渡したその矛には、摎の夢、王騎の信念、昭王の遺志、すべてが込められているの。

この瞬間に立ち会えた信は、もう「将軍になる男」じゃなくて、「将軍の意志を繋いだ男」になったのね。ちなみに王騎が今回、再び馬陽の戦場に立つことを決意した背景には、“摎を奪ったあの場所を二度と敵に渡さぬ”という強い覚悟があったのよ。

摎の命が失われたその地を再び穢されることだけは、王騎にとってどうしても許せなかったんだと思う。馬陽は、王騎にとってただの戦地じゃない。“絶対に守らねばならぬ記憶の地”だったのよ。

相関図④|王騎の帰還と信の覚悟

戦場が静まり返ったそのとき、矛を握ったまま瀕死となった王騎(おうき)(大沢たかお)は、自らの最期を悟っていたのよ。でもね、ただ死ぬわけじゃないの。王騎が選んだのは、命を使って“未来を押し出す”という死に様だったの。

まず最初に矛を託されたのが、信(しん)(山﨑賢人)。飛信隊(ひしんたい)を率いる若き隊長で、奴隷から成り上がり、今まさに“大将軍への階段”を登り始めた男。彼に対して王騎は「素質はある」とはっきりと言い切るの。

ただの期待じゃない、命を懸けて矛を預けるってそういうこと。王騎は騰(とう)(要潤)にも声をかけていたわね。王騎軍の副官として冷静かつ忠実に動いてきた男で、ここで軍の全権を託されたってことは、王騎の“正式な後継者”ってわけ。

さらに蒙武(もうぶ)(平山祐介)には「これから秦(しん)の軍の顔となるように」と告げる。蒙武は剛腕の猛将だけど、実は忠義にも厚く、ここで王騎から“看板”を任されることで一気に次世代の柱に据えられるのよ。

そして昌文君(しょうぶんくん)(髙嶋政宏)と政(えいせい)(吉沢亮)のもとにも王騎の訃報が伝えられる。昌文君は昭王(しょうおう)(草刈正雄)の代からの重臣で、政にとっては政治・軍事両面の信頼を預けられる父のような存在。

王騎は“昭王の遺言”を前の王には伝えなかったのよ。けれど政にはちゃんと伝えた。つまり、王騎は政こそが“仕えるに値する王”と見定めていたってこと。どんなに豪胆で自由に振る舞っていても、王騎は常に“国の未来”を見ていたって証明なのよ。

そしてその未来が、いま喪失によって試される時が来た。王騎軍と飛信隊が咸陽(かんよう)へと帰還する時、兵たちはうつむき、沈黙したまま列をなして歩いていた。大将軍を失い、仲間も多く失い、全員が心を折られた状態だったの。

でも、ここで声を上げるのが信。彼は王騎の矛を手に、隊の先頭で叫ぶのよ。「皆、顔を上げろ!王騎将軍は馬陽を守った!俺たちは勝ったんだ!だから下を向くな、堂々と帰ろう!」ってね。

この言葉が、すべての兵の背筋を正すのよ。命を燃やして生き延びた者たちが、再び“戦う意味”を思い出す瞬間。そしてその姿を見た政が命じるの。「正門を開けよ。これより王騎将軍が帰還する」──このセリフ、もうね、ママ何回でも泣けるのよ。

王騎はもうこの世にいない、けれど、その矛を掲げて前を向く信の姿こそが、“大将軍の帰還”なのよ。亡骸じゃない、想いが、意志が、咸陽に戻ってくるの。

だから正門が開くの。飛信隊の仲間たちが王騎の名のもとに顔を上げて進むその姿、あれこそが次世代の“はじまり”なのよ。そして信が最後に叫ぶの。「全軍、前進!」──矛を掲げて前を向くその姿は、もうただの一兵卒じゃない。王騎の矛を継ぎ、将軍としての覚悟を背負った者の姿なの。

このラストカットに込められているのは、勝利でも死でもなく、“継承”。人が生きて、死んで、そして誰かに想いを繋ぐ。その全てが込められた帰還のシーンが、この映画の最後を締めくくるのよ。王騎は帰ってきた。だけどそれは肉体ではなく“志”として。信はそれを背負い、堂々と次の時代へ進み始める──それこそが、大将軍の帰還だったんだと思う。

飛信隊の仲間たち、中でも羌瘣についてはこちらでも紹介

まとめ

この『大将軍の帰還』というタイトルに込められているのは、ただ王騎の勇姿が戻ってくるという意味だけじゃないのよ。信が本当の“大将軍”になる道を見つけ始めたこと、そして政が掲げる“中華統一”という理想がいかに深い過去と想いに支えられているか──全部がここに詰まってるように感じました。

戦場で交錯する想いと知略、受け継がれる誓い、ぶつかる武の化け物たち……それでもこの物語は、未来の光をつかむために描かれてるのよね。だからこそ、信が何度でも立ち上がる姿が心を打つの。王騎の最後の教えと、漂の願いを受け継いだ少年は、今やもう“夢の先”へ歩き出しているんだから。

今日も最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。

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