2023年に公開されたディズニーの実写映画【リトル・マーメイド】。
アリエルの歌声に、思わずうっとりしてしまった方も多いのではないでしょうか?
映画を観ていると、「アリエルのお姉さんたちってどんな人?」「エリック王子はどうして海に憧れてるの?」なんて、子どもたちからの質問攻めにあったり…(笑)
そこでこの記事では、実写版リトルマーメイドの相関図とキャストのまとめに加えて、
アリエルの姉たちやエリック王子の“ちょっと気になる”設定の違いを、
サクッと分かりやすく解説していきたいと思います。
実写版リトルマーメイドの相関図
まずは、実写版リトルマーメイドに登場する主要キャラクターの関係を整理しましょう。
相関図1:海の王国と陸の世界

物語は、美しい海の王国から始まります。主人公アリエルは、トリトン王の末娘で、6人の姉たちとともに暮らしています。姉たちは皆、それぞれの役割や性格を持ちながら、父であるトリトン王の統治のもと平和に暮らしていますが、アリエルだけは違いました。彼女はずっと海の外の世界──つまり「陸」に強い憧れを抱いてきました。
トリトン王は、そんなアリエルを心配し、陸の世界に関わることを禁じています。それは、かつて人間によって愛する者を失ったという彼自身の苦い経験が背景にあるためです。父の心配を知りながらも、アリエルは好奇心を抑えられず、仲間のフランダーや執事のカニ・セバスチャンとともに、人間の遺物を集めたり、海の外に想いを馳せたりする日々を過ごしています。
そんな中、アースラという魔女が暗躍します。彼女はトリトン王に恨みを持ち、王国の乗っ取りを目論んでいる存在。アリエルの「人間になりたい」という強い願いを利用し、自分の計画を進めようと企んでいます。
そして、物語のもう一つの舞台となるのが陸の世界。そこには若き王子エリックがいます。エリックは王国の王子でありながら、実は王家に拾われ育てられた養子という設定が実写版の特徴です。彼は自分の出自に複雑な思いを抱えつつも、海への強い興味と冒険心を持っています。このエリックの存在が、アリエルと陸の世界をつなぐ大きなきっかけとなるのです。
こうして、海の世界と陸の世界、2つの異なる世界で生きる人々の想いが交差し、物語は大きく動き始めます。
相関図2:禁じられた世界への一歩――アリエルとエリックの運命の出会い

アリエルの心は、日に日に「陸の世界への憧れ」でいっぱいになっていきました。
海の底から見上げる空は、どこまでも広がっていて、「その先にはどんな世界があるんだろう?」と、
小さな頃からワクワクしていたあの気持ちが、もっともっと大きくなっていく…
そんな感じだったのかもしれません。
そんなある日、アリエルは海の上で嵐に巻き込まれた大きな船を目撃します。
その船には、若くて勇敢な王子、エリックが乗っていました。
エリックは自分の命も顧みず、仲間たちを助けようと必死になっていて――
アリエルはその姿に、胸を打たれるんです。
でも、嵐は容赦なく船をのみ込み、エリックは海の中へ…。
アリエルは、迷うことなく彼を助けようとします。
溺れてしまったエリックを必死に浜辺まで運び、
波打ち際でそっと彼の顔をのぞき込むアリエルの姿は、
見ている私たちも「大丈夫?ちゃんと息してる?」って心配になるくらい、切なくて優しい瞬間でした。
目を覚まさないエリックを心配しながら、アリエルはそっと歌を歌います。
自分の想いを込めたその歌声は、まるで子守唄のように、優しく響き渡っていて…。
でも、人間たちが駆けつけてきたことで、アリエルはその場から去らなければならなくなります。
それでもエリックは、浜辺で聴いたあの歌声を忘れられず、
「もう一度、あの声の持ち主に会いたい」と強く願うようになるんですね。
一方のアリエルも、エリックへの想いがどんどん膨らんでいきます。
「彼のそばに行きたい」「人間になりたい」――
その気持ちは、もう止められないほど大きくなっていました。
でも、その想いは、父親であるトリトン王には痛いほど伝わっていたんですよね。
娘の気持ちはわかっている。
でも「人間は危険だ」と信じている父親としては、どうしても許すことができない…。
親としては「心配だから反対したい」、でも「子どもはどんどん遠くへ行こうとする」、
その葛藤が、トリトン王にもあったんだと思います。
そんな親子の間に、そっと入り込んできたのが海の魔女アースラ。
アリエルの「どうしても行きたい」という気持ちの隙間に入り込み、
「その願い、叶えてあげるわよ」と甘い誘惑を仕掛けます。
でもその代償はあまりにも大きくて…
「あなたの美しい声を渡してもらう。その代わりに人間の姿をあげる」
さらに、「3日以内にエリック王子の愛を手に入れなければ、あなたは私のものになる」という、
とても危険な約束でした。
親だったら、きっと「そんな危ないこと、絶対にやめて!」って止めたくなるけれど…
アリエルは、自分の想いを信じて、その取引に応じてしまうんです。
その決断は、大人の目線で見ると「無謀」にも思えるけれど、
自分の夢を叶えるために、勇気を出して踏み出す姿は、
「子どもが自分の未来を選ぶ瞬間」を見ているようで、
胸がギュッと締め付けられます。
アースラはアリエルの声を奪い、
アリエルは人間の姿を手に入れて、ついに陸の世界へと向かうことになります。
それは、娘が親の手を離れ、たったひとりで新しい世界に飛び込んでいく――
そんな瞬間にも見えて、
親の立場としては「どうか幸せになってほしい」と祈らずにはいられませんでした。
相関図3:アースラの陰謀とアリエルの試練、愛の行方は?

人間になったアリエルは、漁師の網にかかり、助け出されてお城へと運ばれていきました。
言葉はなく、ただ不安と期待を抱えながら…みたいな感じでしょう。
そして、そんなアリエルの身の回りの世話をしてくれたのは、優しい侍女たち。
丁寧に髪を整え、きれいな服を着せてくれて、
少しだけ、陸の世界に安心できる時間が流れていったんです。
そんな中、侍女たちは「王子を呼んできますね」と声をかけて部屋を後にします。
そして、エリック王子が静かに扉を開けて現れたんです。
その瞬間、アリエルはどんな気持ちだったんだろう。
不安と期待が入り混じって、きっと胸がいっぱいだったと思います。
でも、それはエリックも同じだったのかもしれません。
「君、大変な思いをしたそうだね。名前は?」
エリックは穏やかに声をかけます。
けれど、その問いかけにアリエルは何も答えられない。
隣にいた侍女が「話せないんです」とそっと伝えます。
その瞬間、エリックの目が少し驚きと戸惑いを見せるんです。
「そうか…でも、とにかく助かってよかった」
そう言いながら、彼は続けて「家族は?」と尋ねます。
アリエルは、ほんの一瞬、迷うように目を伏せて…
そして、言葉がなくても「いない」ということを伝えます。
本当は海の中に家族はいる。
でも、今ここにいる自分は、誰の元にも帰れない存在。
少しの後悔や、でもそれ以上に「自分で選んだ道」を感じさせる表情。
その顔を、エリックはまるごと受け止めるんです。
「なら、ここにいればいい。君がいたいだけ」
エリックのその言葉は、とても優しくて、でもどこか切なくて…
まるで、「もう帰る場所がないなら、ここが君の居場所であってほしい」
そんな願いにも聞こえました。
エリックは、侍女に「不自由のないようにしてあげて」と声をかけると、
アリエルを気遣うように静かに部屋を後にします。
その背中は、どこか寂しそうで…
もしかしたら、この時エリックは、
「もしかしてこの女性が、自分が探している“あの声の持ち主”かもしれない」
そんな期待を抱いていたのかもしれません。
でも、声がない。
「違うのかもしれない…」という想いと、
それでもこのアリエルに強く惹かれる何かがあった。
そんなエリックの心の葛藤が、あの表情ににじんでいる気がしました。
その後、エリックとアリエルは、言葉がなくても少しずつ心を重ねていきます。
ヴァネッサの“あの声”に惑わされるその日まで、
エリックはきっとアリエルのことを「この人だ」と信じかけていたんじゃないかと錯覚するくらい。
親としては、あの「なら、ここにいればいい」というエリックの言葉が、
子どもをそっと迎え入れる優しさに感じられて、
すごく胸が熱くなりました。
自分の子が知らない世界に飛び込んで、不安な時…
「ここにいてもいいよ」って言ってくれる存在の大切さ、
すごく、すごく共感してしまうんです。
言葉がなくても、心はちゃんと通じ合う。
アリエルは、その優しさや純粋さでエリックと少しずつ距離を縮めていきます。
でもエリックには、「あの美しい歌声の女性を探さなければ…」という思いがあって、
目の前にいるアリエルこそがその相手だなんて、気づけないんですよね。
アリエルに残された時間はたったの3日間…。
エリックからの「真実のキス」が、すべてを救う鍵になるのに、
なかなかその気持ちは届かなくて…
親としても、見ていてハラハラしてしまいました。
アリエルとエリックは、言葉を交わせないながらも、
少しずつ心を通わせていきます。
そしてついに、ふたりはお互いの想いに気づき始めるんです。
エリックはアリエルにそっと顔を近づけ、
まるで「真実のキス」が交わされるかのような、あの奇跡の瞬間が訪れます。
このまま2人が結ばれれば、アリエルは自由になれる――
そう思った矢先、アースラがその様子を見て大慌て!
「これはまずい!」と焦ったアースラは、
ついに自分で動き出すことを決意します。
アリエルから奪った「声」を使って、美しい人間の女性・ヴァネッサに変身し、
エリックの前に現れるんです。
エリックは、あの時浜辺で聞いた歌声に導かれるように、
「この人こそ、自分が探していた声の持ち主だ」と思い込まされてしまいます。
でもそれは、エリック自身の気持ちではありません。
アースラの魔法によって、まるで心を縛られたように操られてしまっているんです。
エリックは、自分がなぜヴァネッサに惹かれ、
結婚を決意しようとしているのか、わかっていません。
でも、もうすぐ結婚式を挙げなければならない――
そんな状況に追い込まれてしまいます。
見ているこちらも、思わず「エリック、目を覚まして!」って、
何度も呼びかけたくなるような、もどかしいシーン。
親としては、
「子どもが誰かの間違った影響を受けて、本来の自分を見失っているような…」
そんな風に感じてしまって、胸がぎゅっと締め付けられますよね。
それでも、アリエルはあきらめません。
どんなに絶望的な状況でも、
「きっと戻れる」と信じて。
姉たちやフランダー、セバスチャンと力を合わせて、
エリックとヴァネッサの結婚式を止めるために、立ち上がるんです。
アリエルが一人で大きな壁に立ち向かおうとするその姿は、
親としても胸が締め付けられる瞬間でした。
「がんばれ…!」って、自然に応援したくなるし、
まるで、自分の子が一生懸命に自分の道を切り開こうとしているのを見守る気持ちになって、
つい涙ぐんでしまいました。
相関図4:ハッピーエンド――新たな世界への旅立ち

アリエルと仲間たちの必死の頑張りによって、
ついにヴァネッサの正体がアースラだったことが暴かれます。
アリエルの「声」が戻り、エリックもやっと気づくんです。
本当に自分を救ってくれたのはアリエルだったんだ…って。
「よかった!間に合った!」と思ったのも束の間、
残念ながら時すでに遅く、アースラとの契約は成立してしまいます。
アリエルは再びアースラの手に落ちてしまい、
もう、どうすることもできない――そんな絶体絶命の危機に陥ります。
親の目線で見ていると、ここは本当に苦しい瞬間…
「どうか助けてあげて…!」って、祈る気持ちでいっぱいになります。
そんな中、トリトン王は父として決断を下します。
娘を救うために、アースラに自らの力を差し出し、
「アリエルを解放してくれ」と願い出るんです。
トリトン王のその姿は、親としての無償の愛そのもので、
子どものためなら自分のすべてを差し出しても構わない――
そんな思いが痛いほど伝わってきます。
(子どもが困ったとき、親なら誰だってそう思いますよね…!)
でもその結果、アースラはトライデント(王の槍)の力を手に入れ、
巨大な怪物へと姿を変えてしまうんです。
海は荒れ狂い、もう誰にも止められないかのように見えました。
それでも、アリエルとエリックはあきらめません。
2人は力を合わせて、アースラに立ち向かうんです。
エリックは、自ら船を操り、
そのままアースラに向かって突撃するという、
本当に勇敢な行動に出ます。
「この子、こんなにも強くなったんだ…!」って、
まるで自分の子どもを見ているような気持ちになって、
胸が熱くなりますよね。
アースラとの壮絶な戦いのあと、
ついに海の平和が戻ってきました。
トリトン王も解放され、アリエルと再び顔を合わせたその瞬間、
彼は娘の無事を心から喜びます。
そして、アリエルが再び人魚の姿に戻ったことに対して、
「今大事なのは、いるべき場所にお前が戻った」
そう、静かに語りかけるんです。
この言葉に、私はふと考えてしまいました。
「いるべき場所」とは、きっと父であるトリトンがずっと信じてきた、
「アリエルは海の中で生きるべきだ」という想いの現れなんですよね。
娘が帰ってきたことは、素直に嬉しい。
でも同時に、アリエルがさっき口にした
「エリックが命がけで助けてくれた」
その言葉は、まだトリトンの心の中で、うまく整理しきれていなかったのかもしれません。
人間をずっと恐れ、拒んできた父親として、
すぐに「人間を信じよう」とは思えない。
娘のためなら何でもできると思っていても、
「エリックという人間を認める」ということは、
今まで信じてきたものを大きく覆すことでもあったはず。
その心の揺れは、親としてとてもリアルに感じました。
でも、時間がゆっくりと流れていくうちに――
トリトンはきっと、
アリエルの気持ちも、
そしてエリックが本当にアリエルを助け、
彼女を大切に想ってくれていることも、
少しずつ、少しずつ、
受け入れていったんだと思います。
そして、そのトリトンの「父親としての変化」が形になった瞬間。
アリエルに、もう一度「人間の足」を与えるんです。
それは、ただの魔法じゃなくて、
父から娘への「信頼」と「愛情」、
そして「お前の選んだ未来を応援するよ」という、
大きな贈り物だったんじゃないかなと、私は感じました。
親は時に、
「ここがあなたの居場所だ」と思い込んでしまうものだけれど、
子どもが選ぶ場所は、親が思うものとは違うかもしれない。
それでも、子どもが自分で決めた道を歩いていく姿を、
最終的にそっと背中を押してあげる――
それが、親の愛情なんだなって、
この場面を見ながらこみあげるものを感じていました。
アリエルはその贈り物を受け取って、
人間の世界へ、そしてエリックの元へと旅立っていきます。
その姿を見送るトリトンの表情は、
寂しそうだけど、「この子なら大丈夫」
そんな想いがあふれているようでした。
▼主要キャラの関係一覧
- アリエル:トリトン王の末娘で、人間の世界に強く憧れている
- トリトン王:アトランティカ王国の王。海の統治者でアリエルの父
- アリエルの姉たち:海の7つの地域を象徴するプリンセスたち
- アースラ:トリトン王の妹で、アリエルの叔母にあたる海の魔女
- セバスチャン:トリトン王に仕えるカニ。アリエルの監視役
- フランダー:アリエルの親友の魚
- スカットル:海鳥で、アリエルに人間界の情報を教える
- エリック王子:人間の王国の王子。実写版では「養子」という設定がある
- エリックの母(王妃):エリックを育てた王国の女王
🧜♀️💬
アリエル「私はもっと広い世界を知りたいの!」
エリック「僕も海の世界に憧れてるんだ。」
実写版リトルマーメイドの主要キャストまとめ
アリエル役|ハリー・ベイリー
ディズニー初の黒人アリエルとして注目されたハリー・ベイリー。
歌唱力の高さで「パート・オブ・ユア・ワールド」などの名曲を圧倒的な表現力で歌い上げ、話題となりました。
オーディションは18歳の時だったんですね。まさに彼女自身の夢に向かって進む姿は、アリエルそのものと感じさせますよね。彼女が撮影時の思いを語っています。ここで聞ける生の言葉や歌も、やはりとてつもなく美声です。
エリック王子役|ジョナ・ハウアー=キング
イギリス出身の俳優。誠実で探求心旺盛なエリック王子を好演しています。
実写版では、アリエルと同じように「未知の世界に憧れるキャラクター」として描かれています。
アースラ役|メリッサ・マッカーシー
迫力のあるヴィランを演じたメリッサ・マッカーシー。
アニメ版同様に、強烈な存在感とユーモアを兼ね備えたキャラクターとなっています。
トリトン王役|ハビエル・バルデム
スペイン出身の実力派俳優で、威厳のあるトリトン王を演じています。
アリエルに厳しく接しながらも、深い愛情を持つ父親像が印象的。
アリエルの姉たち役
それぞれ異なる文化や人種背景を持つ女優がキャスティングされ、七つの海を象徴する姉妹たちとして描かれています。
実写版での「アリエルの姉たち」は七つの海の女王たち?
実写版『リトル・マーメイド』では、アリエルの姉たちは**「七つの海を象徴する女王たち」として登場しています。
アニメ版の親しみやすいお姉さんたちとは異なり、それぞれが独自の個性と背景を持つ「海の支配者」として描かれている**のが特徴です。
監督のロブ・マーシャルも、「多様な文化とルーツを反映させたキャスティングにこだわった」と語っており、姉たちの衣装や名前には世界各地の文化や海域を連想させるヒントが散りばめられています。
七つの海の女王たち:アリエルの姉たち一覧
実写版で登場するアリエルの姉たちと、ファンの間で語られているモチーフやイメージはこちら👇
名前 | キャスト | イメージされる海域(あくまでファン考察) |
---|---|---|
カスピア(Caspia) | ナタリー・ソレー | カスピ海周辺 |
インディアナ(Indira) | シモーネ・アシュリー | インド洋 |
ペルラ(Perla) | ロレーナ・アンドレア | 南太平洋 |
カリーナ(Karina) | カイシ・モハンマル | カリブ海 |
マラ(Mala) | カルカ・コンブロイ | 北極海・寒冷地域 |
タミカ(Tamika) | シエナ・キング | 大西洋 |
アリエル(Ariel) | ハリー・ベイリー | 赤道直下の珊瑚の海 |
名前から想像できる「七つの海」
実際の映画や公式資料では、姉たちが具体的にどの海域を担当しているかは明かされてなさそうです。
ただ、名前の響きや文化的なモチーフから「この姉はこの海を象徴しているのでは?」と考えるファンも多く、他の記事でもそのような解釈がよく見られます。
明確な設定はなかったとしても、少なくとも名前からさまざまな海や地域がイメージできるレベルではあるなと感じますね。
エリック王子の「養子設定」について
実写版『リトル・マーメイド』では、エリック王子に**「養子」という設定**があります。
海で難破し、赤ちゃんのときに流れ着いたエリックを、王妃が見つけ、命を救い、
そして何よりも大切に、我が子のように育ててきた…そんな背景が描かれているんです。
海に流れ着いた子を、迷わず自分の子として迎え入れ、愛情を注ぐ王妃の姿は、
まさに**「育ての親」**としての深い愛情そのもの。
ただ、そんなエリックも大きくなるにつれて、自分の「本当のルーツ」に思いを巡らせるようになったかもしれませんね。
劇中では、城の塔で航海図を広げたり、世界中から集めた不思議なものに囲まれながら過ごしていた時間をかんじさせ、まだ見ぬ世界に思いを馳せる様子を感じさせます。
「この子は、どこから来てくれたんだろう?」
そんな風に思う日が、子育てをしていると時々ありました。
手をかけ、心をかけて育てても、子どもはやがて自分で「本当の自分」を探しにいこうとする。
王妃もそんなエリックを、心配しながらも見守っているように感じられました。
嵐の海に出る危険をわかっていても、それでもエリックは船を出して、
海の向こう側に何かを探しに行こうとする…
「もう子どもじゃないんだな」って思いながらも、
その背中を押してあげる王妃の気持ち、すごくよくわかるんですよね。
そんなエリックがアリエルと出会い、
お互いに「今いる場所とは違う世界」へ憧れを持つ者同士、
自然と惹かれ合っていきます。
アリエルは海の中で育ち、人間の世界に夢を見ていて、
エリックは陸の世界で育ちながら、海の先に自分の何かを見つけたいと思っている…
「違う世界を見てみたい」「自分の本当の場所を探したい」っていう気持ちが、
2人をつなげているんですよね。
そして王妃は、最後には息子の選んだ未来を静かに受け入れます。
その姿は、子どもが旅立つ日を見送るお母さん…
子育てをしていると「きっと、こんな日が来るんだろうな」って、
ちょっと胸が熱くなるシーンでした。
まとめ
- 2023年に公開された実写版『リトル・マーメイド』は、アリエル役のハリー・ベイリーさんの美しい歌声と共に、新たな魅力がたくさん詰まった作品です。
- アリエルの姉たちは、七つの海を象徴する女王たちとして描かれ、それぞれの個性や文化背景も見どころのひとつ。
- エリック王子には「養子」という設定が加わり、彼自身の「自分探し」がアリエルとの恋とリンクし、より深いストーリーに仕上がっています。
- トリトン王とアリエル、王妃とエリック――親と子の関係にも丁寧な描写があり、家族の愛や成長が胸に響く内容になっています。
アニメ版の懐かしさに加え、実写版ならではの新たな魅力がいっぱい詰まったこの映画。
親子で観ながら「アリエルとエリックはどう感じてたんだろう?」なんて会話をするのも楽しいひとときですよね。
今日も最後までご覧いただいて、ありがとうございます。
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