豪華客船アフロディーテ号で起きた連続事件。犯人は?動機は?そして小五郎の意外な活躍も楽しめるコナンシリーズの中でもレア回として楽しめるストーリーではないでしょうか。
本記事では、キャラ相関図付きで『水平線上の陰謀』をわかりやすく解説します。声優情報やトリックのポイントもチェックしてみてくださいね。
真の犯人については、最後にまとめとして記述していますが、文中にもたびたび出てきますので、本映画を未視聴の方は特にご注意ください。
水平線上の陰謀(ストラテジー)の相関図
鈴木財閥、さすがの財力。今回も園子のコネで、コナンたちは豪華客船「アフロディーテ号」の処女航海にご招待。クルーズでのんびり〜…なんて展開、コナン映画であるわけがないですよね。

とはいえ最初はいつものメンバー、蘭や少年探偵団もいて、かくれんぼとかしてて平和だったんです。小五郎が貴江社長に鼻の下伸ばしてるのも、まあ通常運転。

事件のにおいがしてきたのは、園子が拉致されたあたりから。そこに絡んでくるのが、チャラそうに見えて実は復讐に燃える日下ひろなりと、知的な美女・秋吉美波子。。。。7時。八代会長と貴江社長が、部屋でのんびり洋食をつついておりました。いやほんと、のどかだったんですよこの頃は。まだね。
で、9時になると、社長は新見夫人とスカッシュをキメに行きまして、9時半には部屋に戻ってお召し替え中。
一方の会長はビリヤードを楽しみつつも、ちょっと時間が気になってるご様子。というのが――例の“脅迫状”。
で、問題の10時。日下ひろなりくんが秋吉さんに録音テープを聞かせ、その足で、ナイフ片手に604号室へGO!
中にいたのはバスローブ姿の女性――社長だと思い込んで、…いやちょっと待って、それ秋吉さんだったのよ。完全に早とちり。
犯人は誰?秋吉と日下、ふたりの復讐の構図
この“変装トリック”には、秋吉側の強い意図がありました。日下が社長を刺したように見せかけるために、自ら社長になりすまし、襲わせたんです。
でもそれだけじゃなくて――秋吉さんは、社長への怒りを“自分の手”で晴らすつもりだった。日下に任せるだけでは済まされない、そんな気持ちがあったんじゃないかと。

いやいや、自分で変装して襲わせるって…どんだけ用意周到なの!?



それだけ社長への怒りが深かったってことなのかもね…。
日下は日下で、事故で父親を亡くした怒りを抱えていたけど、秋吉の“本気の殺意”には気づいていなかった。だから秋吉は、利用されてるふりをして、逆に利用してた…そんなふうにも見えました。
このとき日下くん、録音や時間差を使ってアリバイ工作してたんですが、
これはすぐに見破られ、一見すると彼が“すべての犯人”に見えるように仕立てられてしまいました。
このトリックを逆に利用してたのが秋吉さんだった、っていう…もう策士すぎて怖い。
動機とトリックを解き明かす4つのポイント
ちなみに今回の事件、トリックが複雑になった要素は、いくつかの“仕掛け”が日下が用意したトリックや仕掛けを秋吉がそのまま利用したり、さらに上乗せして実行したせいなんですよね。たとえば、
- 録音機を使ったアリバイトリック(犯行時刻をずらして見せかける)
- 変装(秋吉が社長に化けて、日下に襲わせる)
- 偶然のすれ違いによる誤認(小五郎が秋吉を“別人”と見誤る)
- 爆破による証拠隠滅と陽動(船ごと沈めて、全てを消す計画)
って感じで、一見すると「犯人=日下」で完結するように見せて、実は裏で秋吉さんが全部コントロールしてたっていう構図。もうコナンくんも引っかかるわけです、これは…。
で、その10分後。園子がかくれんぼでマリーナにいたところ、今度は日下にバッタリ。こっちも思いっきり巻き込まれて、近くの霊安室にしれっと隠されてました。日下くん、相当な早わざ。
そして10時15分あたり。小五郎さんが麗し姉妹の部屋を目指してた廊下で、アフロディーテのウィンドブレーカー姿の“誰か”とすれ違う。はい、秋吉さんです。バッチリ変装中。
で、トドメが10時19分ごろ。日下くん、今度はマリーナで会長に「オヤジの仇だ!」と殴りかかる!
って、もう事件起きすぎですわ…。
「ちょっと日下さん、動き早すぎない?」って気になった方はこちらもどうぞ〜。秋吉の“強さ”にも突っ込んでます!


いや〜、このへんから本格的におかしくなってくるんですよね。それぞれが“誰かのため”に動いてるようで、
実は“自分の過去”のために動いてた、っていう複雑さ。そりゃコナンくんも読み間違えるって話です。
それにしても…この事件、なんだか見れば見るほど、「誰かのために」動いてるように見せかけて、
ほんとはみんな、自分の過去”と向き合ってたんじゃないかなぁ…って思っちゃったんですよね。
…いや、何となくそんな風に感じただけですけど…。
たとえば日下くん。最初は事故の真相を調べてる“シナリオライター”って感じで、ちょっとだけ「正義の告発者」っぽくも見えたんです。コナンですら最初ちょっと引っかかってましたしね。
でも結局は、「おやじの仇だ!」って、自分で殴りかかっちゃう。正義とか暴露じゃなくて、完全に“私怨”だったんだなあ…って。
園子を巻き込んだり、社長だと勘違いして秋吉さんを襲ったり、なんかもう、本人の“過去の痛み”がすごく暴れちゃってる印象でした。
そして秋吉さん。この人も最初は、冷静で知的な大人の女性って感じだったのに…あの事件の事故レポートで、父親(沖田船長)が非難されてたことが許せなかったんですよね。だから、日下の復讐計画をそのまま“上書き”して、自分で手を下す側に回ってたんじゃないかと…。
もちろんこれは私の勝手な想像なんですけど、日下くんも秋吉さんも、“誰かのため”というより、ずっと心に残ってた“過去の苦しさ”をどうにかしようとしてただけなんじゃないかって、そう感じちゃったんですよね。
それから、小五郎さん。今回の小五郎さんって、ちゃんと自分の足で事件の真相に近づいてて、あの“眠らない”姿こそが、本来の毛利小五郎の姿なんじゃないかな…って感じました。
きっとこれまでだって、こんなふうに事件を追える力は持っていたんですよね。でもそれを“眠りの小五郎”として表に出せないまま、周囲の評価もあって、ずっと表現できずにいた。あれが本来の彼の姿であって、その姿を隠したまま過ごしてきた時間こそが、「眠れる小五郎」だったのかもしれません。…そんなふうに、私は感じました。



え、小五郎さん!?まさかの肉弾戦!?



これが“眠らない小五郎”の真の力だったとは…泣ける
コナンくんがいつもの「探偵ショー」を始めるんですけど……今回はちょ〜〜っと空回り気味なのかな。。
というのも、日下くんを犯人として暴いたところで、実はそれだけじゃ終わらなかったのは先述の通り。
たしかに日下くん、いろいろ準備して復讐計画を立ててたんですよ。ナイフとか録音とか、爆破とか、もう“やりすぎ三昧”で。でもその裏で、もっと静かに、もっと深く、真っ黒だったのが秋吉さん。
この人、日下くんのレポートでお父さん(沖田船長)が悪者扱いされてるのを見て、「そんなの許せない」ってなったらしくて。だから、日下の復讐計画に乗っかるどころか、それを利用して、自分の手で“完全犯罪”を仕上げようとしてたんですよね。
いやほんと、“表の犯人”が日下、“裏の黒幕”が秋吉って構図、なんだか切ない気もします。だってふたりとも、あの沈没事故で家族を亡くしてるんですもん。誰にも忘れられてしまった過去を、どうにか形にしようとしてたんですよね。
……でもね、トリック使って爆破したり、船ごと沈めようとしたり、それはもう完全に「やりすぎです」案件。
どんな理由があっても、そこに踏み込んじゃダメなんですよね。
小五郎さんが秋吉さんと対峙するシーン――これがまた静かでかっこよくて…「ああ、この人ほんとは“眠ってない探偵”だったんだな」って思わせてくれました。
まさかの肉弾戦で、小五郎が秋吉を一本背負い!もう今回の主役は完全に小五郎でしたね。
最後は船が沈むわ、コナンが取り残されるわ、蘭が助けに来るわで大パニックなんだけど、
少年探偵団の手作りブレスレットが伏線になってたりして、ラストはちょっと泣けました…。
キャラクター・声優 一覧
ところで、今回の『水平線上の陰謀』って、声優さんの演技もすごかったんですよ…!
コナン役はもちろん高山みなみさん、小五郎役は神谷明さん(実はこの映画が劇場版ラスト出演)、
そしてゲストの秋吉さん役が榊原良子さん、日下くん役が山寺宏一さん!
ベテラン勢の演技力で、「あ、この人ただ者じゃないな…」って空気感がもうビリビリ伝わってきました。
キャラクター名 | 担当声優 | 備考 |
---|---|---|
江戸川コナン | 高山みなみ | 主人公 |
毛利蘭 | 山崎和佳奈 | ヒロイン |
毛利小五郎 | 神谷明 | この映画が最後の劇場版出演 |
阿笠博士 | 緒方賢一 | おなじみの発明家 |
灰原哀 | 林原めぐみ | 元・黒の組織 |
吉田歩美 | 岩居由希子 | 少年探偵団 |
小嶋元太 | 高木渉 | 少年探偵団 |
円谷光彦 | 大谷育江 | 少年探偵団 |
鈴木園子 | 松井菜桜子 | 蘭の親友 |
日下ひろなり | 山寺宏一 | シナリオライター・実行犯 |
秋吉美波子 | 榊原良子 | 真犯人 |
八代延太郎(会長) | 岡部政明 | 被害者 |
新見謙介(元首相) | 有本欽隆 | スカッシュ相手(ゲスト) |
佐藤刑事 | 湯屋敦子 | 捜査一課 |
白鳥任三郎 | 井上和彦 | 警視庁キャリア組 |
高木刑事 | 高木渉 | 警視庁・佐藤の相方 |
千葉刑事 | 千葉一伸 | 同じく警視庁 |
トメさん | 中嶋聡彦 | 鑑識・この映画が最後の登場 |
まとめ|水平線上の陰謀の“真犯人”とその動機
- 日下ひろなりは、15年前の沈没事故で父を亡くした復讐者。
- でも本当の黒幕は秋吉美波子。父・沖田船長の名誉を汚されたことで、裏から全てを操っていた。
- 事件のトリックには録音、変装、爆破、時間差といった複数の要素が絡む。
- 小五郎は“眠り”なしで真相に迫り、ラストで秋吉と対峙。意外な活躍が光った。
- 本作が最後の出演となった神谷明さんの小五郎にも注目。
- 声優陣の演技力も見どころ。豪華ゲスト(山寺宏一さん、榊原良子さん)にも注目。
今日も最後までご覧いただいてありがとうございます
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