月本弁護士がシキハマの木島から金を受け取っていた理由、あのシーンちょっと引っかかりますよね。どう見ても印象はよくないし、「法律ゴロなの?」って感じてしまった人も多いかもしれない。
でも、作中での月本の行動を追っていくと、単純にそうとも言い切れない部分が見えてくるのよね。この記事では、その違和感の正体を、作中の描写をもとに整理していきます。
相関図①|入間みちおはなぜ岡山へ?イチケイから異動した経緯と物語の発端
ドラマの記憶が少し残ってるんだけど、入間みちおって、東京にいたんじゃなかったかしら。
一応、念のため調べてみると、やっぱりドラマでは東京地方裁判所第3支部第1刑事部、いわゆる“イチケイ”に所属していたのよね。
刑事裁判を扱う部署で、あの型破りなやり方が印象的だったところ。
で、今回の映画なんだけど、いきなり岡山にいるからちょっと気になるのよね。
これも調べてみたら、東京を離れてすぐ岡山に行ったわけではないみたいなの。
イチケイを離れたあと、まず熊本地裁第二支部に異動していて、そのあとさらに人事異動を経て、岡山地方裁判所の秋名支部に着任している、そんな流れになっているみたいね。
冒頭、今回の物語の核となる出来事が起こる。
西央丸の船長であり日尾美町の住民でもある島谷秀彰がかなり険しそうな表情で操舵してるんだけど、力尽きてしまうの。
他の船員はというと、既に床に倒れ込んでしまっていて、この船長が何とか必死に倒れるのをこらえていたみたいなんだけど、でも、あえなく、そのまま船は何かに衝突。
船の乗組員の方たちは、その事故で亡くなってしまったみたい。
西央丸が衝突したのは、イージス艦。
船長の妻で事故で夫を失った遺族でもある島谷加奈子(田中みな実さん)は、イージス艦の方に原因があるのではと、防衛大臣という国家の立場にある鵜城(うじょう)英二(向井理さん)に詰め寄った。
航海日誌が紛失してるっておかしいって。
その頃、岡山の日尾美町では、元裁判官で現在は弁護士として活動している坂間千鶴(黒木華さん)があるお婆さんの交通事故裁判を扱っていた。
実は後にその交通事故も西央丸の事故と関わりがあったとわかるんだけど、今はまだその相関に気づくものはいないのよね。
この日尾美町、大手企業1社に支えられた街っていう設定。
日尾美町というのは架空の町らしいんだけど、その街の雰囲気、ちょっと異常なくらいに町と企業が一体感醸し出してるのよね。
そういったある企業に支えられた街というのが実際にあるのかもしれないけど、ちょっとママはそういう風景は見たことないな。
子供まで含めて、企業の人間関係の中に入ってるって感じ。もちろん、坂間は外から来た人だけど、その街で働くということは、もう一蓮托生ってそんなふんいきになってる。
この日尾美町に、もう一人弁護士がいるの。
人権派で実力もあるとされる月本信吾(斎藤工さん)。
見た通りのイケメンなんだけど、ドラマの設定としてもイケメン、しかも実直、すご腕弁護士として、日尾美町にすっかり溶け込んでるみたい。
つまり、この町を支えている大手企業シキハマ株式会社に入り込んでるということね。
いろんな人の相談を受けているみたい。
特に、その会社を退職した人なんかからの相談というのがあって、どうやら、会社の中ではハラスメントが結構あったらしいの。
島谷加奈子の傷害事件の裁判の中で、入間さんが、その場にいた大勢の人とことなり、西央丸衝突沈没事故との関係性に関心を示したんだけど、みんなが「関係ないのでは?」と首をかしげる中、さも当たり前のように、割り込み発言する検事がいた。
入間裁判官ならそこに着目するだろうから、もう調べてますよって。入間の過去も知る検察官でありお目付け役のような立場で岡山に来ている井出伊織(山崎育三郎さん)。
特捜検事らしいんだけど、なんでも、入間のいくところ、周りの人が傷ついてしまうという評価から、この井出伊織が、お目付け役として、岡山に赴任させられているらしいの。
でも、事故の原因となった西央丸の航路逸脱、それに、イージス艦側の航海日誌の紛失、これらの主要ポイントが明確にならないまま入間を説得しようとするあたりに、この井出さんのキャラクターがちょっと垣間見れたような気がしたわ。
番宣とか読んでるとね、今回の事件ってイージス艦が絡んでいて、つまり国が関わっている案件だから、入間さんの“職権発動”は難しいんじゃないか、どうなる入間?みたいな書かれ方をしていたのよね。
だから私も、これどうやって切り込むのかしら…って思いながら見ていたんです。
でも、やっぱりやるのよね、“職権発動”。
この「職権発動」っていう言葉、ここ最近けっこう耳にするようになった気がする。
もともとは、裁判官が必要と判断したときに、当事者の主張だけに頼らず、自分の判断で証拠を調べたり、事実を明らかにしにいくことができる、そういう権限のことを指す言葉とされているのよね。
だから今回みたいに、「国が関わっている」「機密がある」とされている場面でそれを使うっていうのは、やっぱり簡単なことではないはずで…。
それでも踏み込んでいくのが、入間みちおらしいところなのかな。
入間が職権発動で、国を相手に調べを進めようとしていた頃、坂間と月本はシキハマの中に何か隠された事実がありそうだとして独自調査を進めてた。
月本は坂間に弁護士と裁判官の違いみたいなことを話してた。
弁護士は、声をあげることのできない人の声を拾ってあげることができるかもしれないって。
そのためとはいえ、月本と坂間が今やろうとしている、ゴムボート漕いで工場敷地に忍び込み…って、かなりやばい動きをしてる。
月本という弁護士は、もともとそういうたちだったのかもしれないけど、坂間にとってはなかなかハードルが高い任務よね。
任務って言っても、半ば自分から飛び込んだんだけどね。日尾美町の人を救いたいって。
彼らはシキハマ工場内に忍び込み、工場内の排水と思われるものを採取、分析にかけるつもりね。
でも、そこを工場巡回中の警官に見つかり、さらに…だれかに背後から見られてた?坂間にも覚悟はあったんだろうけど、彼女が覚悟と共にイメージしてた状況とは、だいぶ違った展開になりつつあるんじゃないかしら。
その違いが、この先、思いがけぬ人物の死にもつながる展開をちょっとだけ予感させる…
港で調べを行っていた入間の方も、いきなり支部に呼びもどされた。
なんか恐れていた以上のことが起こったって。
鵜城が裁判所を訪ねてきたみたい。
鵜城は防衛大臣。イージス艦というものには、国家機密情報が色々あるのかもしれないわね。
でも、ママ的に驚きなのは、鵜城には、シキハマが後援会としてついていて、日尾美町は彼の選挙区らしいのね。
事故を起こした船にはもちろん地元の人が乗っていて..シキハマも無関係ではない。
この事件に関する鵜城の立ち回りって結構難しいんじゃないのかな?
防衛大臣として、自分の保身も含めた動きばかりになったら、選挙区からはそっぽ向かれることにもなりかねないわよね。
そんな鵜城に、入間が「よし!って思いたいんですよ。誰のために何のために仕事をしているか」みたいなことを言ってた。
もしかしたら、ちょっとした出会いの中での、このちょっとした会話が、鵜城の今後の身の振り方に影響を与えていたなんてこともあるのかもしれないわね。
相関②|法律ゴロ月本弁護士って
月本弁護士が、東京で、司法修習時代の教官でもあり、入間や坂間を長く支えてきた人物でもある駒沢義男(小日向文世さん)と少ししゃべってた。
駒沢は月本の今の動きをどう見ていたのかしら?
シキハマは汚染水の事実を隠蔽しようとする。
国家は機密保持のため、都合の悪い裁判官に交代を命ずる。
月本も入間も、今、壁に阻まれそうになってる。
入間は自分の周りの味方であるべきひとたちからもストップするようプレッシャーをかけられるんだけど、そんな時、かれが口にした言葉は、「今日の夜ご飯は鍋焼きうどん!」って。
もちろんその時、自分が追い込まれている状況であることを忘れているわけじゃない。
実際、鍋焼きうどん!って口にした後にも壁を殴ってた。
でも、かれは、何とかその追い詰められた状況から頭を切り離そうとしていたのよね。
きっと、活路はそんな意識、泥沼に捕らわれ続けない、別の景色を見ようとする意識の中から生まれてくるのかもしれないわね。
なんか、月本弁護士が、シキハマの工場長であり環境問題の中心にいる人物の一人でもある木島昌弘(平山祐介さん)から工場の人目につかなさそうな場所で、封筒に入ったお金らしきものを受け取っていた。
それを見た坂間が月本に「とんだ法律ゴロね」と。
法律ゴロ…何となくニュアンスはわかるような気がするんだけど、普段耳にする言葉でもなく、ちょっとその説明をママのAIに尋ねてみると、こんな回答が返ってきた。
調べてみると、「ゴロ」っていうのはもともと、特定の分野を利用して不当な利益を得ようとする人、いわゆる「〜屋」「〜で食っている人」を、少し否定的に言う言葉として使われることが多いみたいなんです。
「地上げ屋」とかと同じニュアンスに近いのよね。
なので「法律ゴロ」となると、法律を使って正義を実現するというよりも、法律を道具にして立ち回っている人、場合によっては抜け道や揚げ足取りで利益を得るような人、そんなニュアンスで使われることが多い言葉みたいです。
坂間のセリフに戻ると、あれは単に「優秀な弁護士ですね」という意味ではなくて、「法律を振りかざして立ち回っているだけの人では?」という、かなり皮肉を込めた言い方になるのよね。
それに、坂間は駒沢から月本が東京で環境団体と接触しているところをみたと聞いていたみたい。
でも、駒沢は、月本のことを悪くは言っていなかったって。
坂間は今、月本のことを悪と思っているからそんな風に言うけど、駒沢には月本が環境団体との接触でなにか”ゴロ”と呼ばれても仕方のないうような男ではないというのはわかっていた…
でも、彼の中にちょっと心配になる何かを感じていたということかな。
身の危険だとか…違うかな。
でも、なんで月本は、坂間にあんな風に悪ぶったんだろ?「すべては終わったんだよ」って言いながら。
ママ的には、法にのっとっていさえすれば、利益は守られると信じていた頃の自分はもういないし、それは幻想だったというようなことを言いたかったのかなと思ったけど、これはちょっと定かではないわ。
ところで、負のオーラから逃れたもののところには、新しい展開というのが転がり込んでくるのかもしれないわね。
入間は、イージス艦事故の件については、裁判官をおろされてしまった。
だから、それ自体にこだわり続けるそぶりは見せなかった。
でも、彼が望んでいたのは、そこに事実が隠され、それによって声をあげることもできずに苦しむ人を救わなければならないってことだったのよね。
その声をあげても、踏みつけられてしまった人たちを再び救うことができるかもしれない出来事が舞い込んできた。
坂間千鶴が、被害住民の立場に立つ弁護士として原告訴訟代理人となって、シキハマの環境汚染に対して訴えを起こした。
入間はそこにまた望みを見たのかもしれないわね。
隠されていた何かが、この訴訟を通して見えてくるかもしれない。
でも、そう簡単に事は運ばない。
シキハマから原告に対する圧力。
原告はラーメン屋さんを営んでるんだけど、訴訟を起こして以来、店に石が投げ込まれたりとか、町ぐるみで原告をつぶしにかかってきている感じ。
だって、住民の7割がこの企業シキハマと何らかの関連があるって言うんだから、原告にとってそこから受ける圧力は半端ではないわ。
坂間は原告に対して、あきらめてはなりませんって言うんだけど、当事者にとってことはそんな簡単ではない。
坂間の家にも火が放たれてしまった。
その坂間を心配して月本がやってきたんだけど、月本は7年前、真実を明らかにしようとして、それが妹やその会社のためと信じていたんだけど、結果妹さんは自殺してしまった。
月本が坂間に見せていた言動は、法律の限界を知っているがゆえに見せていたものだったの。
相関③|真実を追う代償とは?坂間の覚悟と日尾美町の闇
真実を追い求めることって容易じゃなさそう。
それでも元裁判官から弁護士へと立場を変え、住民側に立っている坂間千鶴は真実を追い求めることを選んだ。
それによって傷づいた事例が身近にあり、自分も家を焼かれ…それでも、真実を追い求めようと、悩み抜いた末の決断だったのよね。
でも、日尾美町で住民に寄り添ってきた弁護士でもある月本も殺されてしまった。
坂間の受けるプレッシャーは極限状態までいっていたと思うんだけど、そんななかで健康被害損害賠償裁判4回目を迎えていた。
この裁判には、夫を事故で失い、その怒りから事件を起こした当事者でもある島谷加奈子も呼ばれていた。
なぜかというと、西央丸のイージス艦衝突事故の真相が判明したため、岡山地裁秋名支部の裁判官である入間みちおがこの法廷に呼んだの。
事故の原因は、汚染土による船内汚染。
船長であり日尾美町の住民でもあった島谷秀彰もその汚染土隠ぺいに加担していたということを伝え、加奈子に自分の起こした事件に向き合うことを促していた。
…もう、汚染土隠ぺいということが法廷であかされ、それに抵抗する者の姿もなかった…
日尾美町の健康被害を診てきた医師である小早川悦子が、この裁判の原告の家族を診断し、また、この町で同様の症例が多いのではないかということについて、所見を述べる機会が与えられた。
でも、そこで入間が彼女にかけた言葉は、「あなたは医者としての良心をすでに捨てているのではないですか?」というものだった。
そうまでしても守りたいものがあった。つづけて、「島谷秀彰さんもおなじおもいだったのではないか?」と。
率先して隠ぺいしていたのはシキハマ本社ではなく、日尾美の人間だと小早川悦子がこたえていた。
5年前まで使用が許されていたある物質が使用制限を受けるようになった。
シキハマの日尾美工場は、その対策を自分たちの費用、手で行うことを、本社、それに実質国からも要求された形になってしまった。
彼らは、法に見放されたと感じたに違いない。
そして、自分たちの手で、方策を見つけなければならなかった。
もちろん人的被害が出ないようにとできることはすべてやり、それでもどうにもならなかったと小早川は述べていた。
彼女は工場がなくなったときの被害のことに意識を囚われ、その意識をそこからよそへ振り向けることができなかったみたい。
そして、いきついたところが隠ぺいだったのね。
確かにその状況で、もう打つ手がないとなったとき、絶望的な気持ちになるんだと思う。
彼女を含めた日尾美の多くの人が、工場がなくなることで、日尾美が壊れてしまうと考えていた。
でも…すでに、その日尾美の工場のせいで、人々の体は壊れ始めていた..
みちおは、そんな彼らに、とってもつらいことを言わなければならなかった。
相関④|月本弁護士はなぜシキハマの木島から金を受け取った?
この見出しの疑問に関して、よくわからなくて、ネットに考察を求めてみたの。
だって、あのお金の受け取り方、どう見ても悪徳弁護士。
坂間の言葉借りるなら、法律ゴロじゃない。
でも、あの日尾美町で住民に寄り添い続けてきた弁護士でもある月本弁護士が、そんなゴロつきとは思えないのよね。
ネット情報でみつかるのは、自分の妹を失って以来、法律の限界を知り、映画の中で描かれていたようにお金を得ていたって、ママが感じたところを覆してくれる内容は見つからなかった。
でも、やっぱり、なぜか、そうではないという気がして、自分なりにこんな可能性もあるんじゃないかなというところに思いをめぐらせてみた。
坂間がね、元裁判官から弁護士へと立場を変え、住民側に立って戦かおうとしている坂間さんが、月本さんの意志を継いだように感じる場面があるの。
「この事件で罪を犯したと感じる全ての人の弁護をやりたいと申し出る」って。
このシーンを見て感じたのは、月本も同じ思いをもっていたんじゃないかなってこと。
だって、この町で、月本がやってきたことってそういうことでしょ。
シキハマの中でハラスメントで傷ついたり、相談をしてきたり、そういう人に寄り添ってきたのよね。
彼は、シキハマの工場長であり環境問題の中心にいる人物の一人でもある木島からお金を受け取っても、その街を離れようとはしなかった。
彼にとって、あのお金は、これから、この事件で罪の意識にさいなまれる人たちの弁護をして救済するための、弁護費用のような位置付けだったんじゃないかな。
街が既に病気であるということは、入間同様に感じ取っていたんだと思う。
そこに住む人々が、弁護士費用を払えるわけもなく、…もちろん、それが良いことでないことはわかっていたと思うんだけど、でも、あそこでシキハマからお金を受け取ることが、彼にとっては彼がそこにとどまり、みんなの助けとなって弁護していくことの動機づけになっていたんじゃないかな。
こう考えた時、彼がお金を受け取ったあのシーン、あの行為が、あの月本という人物像といい感じでマッチするように感じたの。
まとめ
月本弁護士がシキハマの木島から金を受け取っていた理由について、作中でははっきりとした説明はされていなかったのよね。
ただ、描かれていた行動を見る限り、単純に私利私欲で動いていたとは考えにくいのも確かだった。
実際に彼は町に残り続けて、シキハマで傷ついた人たちの相談に乗っていたし、その姿は一貫していたのよね。
そう考えると、あの金は個人的な利益というよりも、この町でこれから関わる人たちを支えるための資金として受け取っていた可能性もあるのかな…という見方もできそうです。
少なくとも、「法律ゴロ」と一言で片づけられるような人物ではなかった、そこははっきり感じるところだったのよね。


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