アンディが最後にミランダの元を去った理由って、受け取り手によってほんと様々。
今回は『プラダを着た悪魔』のラストの意味を、アンディの気づきを追いながらゆる~く見ていきますね。
アンディがミランダの元を去り辞めた理由
普通に考えたらあの状況、仕事としては完全に“勝ち”なのよね。
ミランダに認められて、次のキャリアも保証されて、あとは上に行くだけ、なのに自分から手放すってどういうこと?
考察記事ではこんな風に説明されることがあるわ。
みんなもわかっている通り、あの業界に魅力を感じなくなったとかそういうことではないのよね。
その世界には価値があることをチャンと理解したうえで、それでも、そこにいることを選ばなかった。
理由は次のように言われていたりするわ。
まず、ボーイフレンドや友人たちとの関係を失いつつあるという現状を理解した。
ボーイフレンドから言われちゃってたわよね。
「電話の主(ミランダ)とお幸せに」って。
でも、この段階では、ただちに業界と決別しようという思いには至らなかったみたいね。
もちろん、少し考える時間があって、友人たちが離れていったことにもっと思いをめぐらせる時間がとれていたなら、これだけでも、ミランダにさよならを告げる理由として十分だったかもしれないわね。
ママ的にはね、友達が離れていったからといって、それだけで、仕事を変える必要はないと思ってるんだけど。
そこで、なんで友が離れていったのか気づいて、次巡り合う人に、その反省を生かせればいいと思ってる。
でも、アンディには、また次の気づきがやってくるのよね。
それは、ミランダから「自分に似てる」といわれたこと。
アンディはそれを否定しようと試みたわ。
でも、ミランダから、自分がナイジェルを切り捨てて保身を図ったように、アンディもエミリーに対して同じことをやったといわれ、そこから、自分の状態を見つめることになったみたいね。
で、見つめなおしてみた結果、ミランダのようになりかけていたということが見えて、そうはなりたくないという方を選んだってね。
仕事ができるという点は、ミランダもアンディも共通しているのよね。
ミランダがアンディの仕事っぷりを評価していたことからもそれは確かよね。
それに、自分自身は仕事ができる人なんだって思い込みするところも、二人に共通していそうね。
ある記事ではね、ミランダはアンディの中に野心を見たようなことが説明されていたわ。
アンディが自分もミランダのようになるのか…と自然とそこに思いが至るかどうかはわからないけど、そう考えるきっかけがあったとするなら、そうはなりたくないとおもうかもしれないわね。
だって、アンディは目撃しちゃったんだものね。
ミランダの家庭が崩壊しているところや、親友と思っていた人(ミランダ)に裏切られて、その瞬間、彼(ナイジェル)が残した悔しさにまみれたつぶやきだとか。
彼、いつかこの見返りをくれるさ…とか言ってた。
もし自分のせいで、友人にこんな思いをさせてしまったとしたら…
そんな思いがアンディの胸にも刻まれたかもしれないわね。
同時に、ミランダひどい奴!って。
でもね、アンディは、ミランダがどういう状況で、その選択を迫られたか、正味のところつぶさに見てしまったのよね。
普通、会社勤めしていても、そういったトップのいざこざなんか、生々しく観る機会なんてあまりないわよね。
でも、アンディは見て知ってしまったし、賢いアンディのことだから、自分がその業界で生き残り続けるためには、同じような状況も避けては通れないかもって、感じ取ったかもしれないわ。
だって、そのいざこざに巻き込まれていた関係者って、あのエンディング近くのパーティーで数名はいたわけでしょ。
さらに、その主要人物を取り巻く人たちも、映画には描かれていないけど、実際にはいるわけなんだろうし、この業界で恨みを買わずに生き残り続けるのって難しそう…ってくらいのことは思ったんじゃないかな。
それに、ムズカシそうという言葉は、アンディに向けては適切じゃないわよね。
だって、アンディ、心の奥底まではわからないけど、少なくとも、表向きでは人を裏切るようなことはしたくないと思っているタイプよね。
時に、それが偽善的であったとしても。
海外の考察なんかにも、代償も背負って、そのうえでどちらを選ぶかの選択とかいう説明もあるわね。
ミランダは家族を失うという代償を背負って、業界でのあの地位にこだわりつづけた。
アンディは、そういう風にはなりたくなかった。
もちろん、業界としての魅力もわかっていたアンディだから、アンディにとっては、あの魅力的な世界からは遠ざかってしまうということが代償になるわけよね。
それに、アンディの中に、野心というものがあったとするなら、野心でたどり着いた先のパリでは自分が望まない冷酷なビジネスの側面を見せつけられることになった。
ミランダは、アンディの中に野心を見て、自分と同じものを見たという意味で、これまで感じていた孤独というものから多少解き放たれるような感覚を得ていたのかもしれないけど、そこで”自分と同じ”という思い込みをしたがために、何を「選択」するかというところで、アンディはミランダとは異なる選択肢、優先順位をもっているということを見落としていたのかもしれないわね。
アンディは元の自分に戻ったの?
アンディはミランダやRunwayのもとを離れて、元通りの自分に戻ったのか?っていう考察もあるわね。
これって、プラダを着た悪魔2でのお楽しみになるわけだけど、元通りの自分ではないわよね。
だって、あのスピード感の中で、ミランダに認められるほどの何かを身に着けたんだから。
考察ではね、ファッションに関するノウハウだとか、仕事そのものに対するスキルだとか、多くのものを身につけたと語られているわ。
確かにそうよね。
でも、ママ的には、それだけではないと思うの。
アンディは、あそこで学ぶべきものは全て学んだ。
あのファッション業界で、アンディに与えられていた宿題、それは、運命といってもいいのかもしれないけど、それは、ミランダに笑顔を取り戻させるということ。
アンディはそれを成し遂げたのよね。
だから、アンディがあそこを去る決断をしたというのは、ママ的には、課題をやり遂げてその場所を卒業していくという感じでとらえているの。
もちろん、あの場所でまた、新たな出会いというのもあるんでしょうけど、人ひとりを笑顔にするのって、結構大変なことよね。
アンディには天からその役目が与えられていたんじゃないかな。
もちろん、それは、アンディ自身の学びでもある。
アンディがミランダを笑顔にできた理由、それは、アンディがミランダに向けた愛だと思うのよね。
エミリーだってアンディに負けず劣らず頑張っていた。
でも、ミランダからアンディほどに認められることはなかった。
その違いは、ほんとわずかな違い。
映画の中で言えば、ほとんどエンディングが近くなるまでその違いが描かれることはなかったわ。
エミリーは演出上、最後まで誰かのために愛を向けるそぶりを見せることはなかった。
(アンディがエミリーに向けた愛によってエミリーに笑顔が宿ったことはあったけどね)
これ、誰かを真の笑顔にするための、最短確実な方法。って、本に書いてあった。
つまり、アンディはミランダの心の中に、光を灯すことに成功したわけ。
一度光が灯った心というのは、それをまた別の誰かに分け与えることができるわ。
プラダを着た悪魔2ではそんなところが描かれたらいいなと思ってる。
ママの人生哲学が映像化されるかどうか…
というわけで、アンディは何も失ってはいない。もちろん、元のままのアンディではない。
ミランダの心に光を灯すという本来やるべきことが達成されて、きっと彼女は以前にもまして満足感を得ていたんじゃないかと思うの。
まとめ|アンディはなぜ辞めたのか
ここまで見てくると、アンディが辞めた理由って、単純に「仕事が嫌になった」わけでもなければ、「元の自分に戻りたかった」だけでもないのよねえ。
むしろ、あの世界の価値や厳しさをちゃんと理解して、その上で自分もそこに適応していけると分かった、それでもなお、その先の人生は選ばなかったという、かなり冷静で主体的な決断だったように見えるのよね。
だからあの選択って、「逃げた」のか「正しかった」のかで評価が分かれるんだけど、どちらか一方に決められるものではなくて、どの代償を受け入れるかという問題でもあるのよね。
ミランダのように頂点に立つ生き方も一つの答えだし、アンディのように途中で降りる選択もまた一つの答え。
結局のところ、このラストって「何を選ぶか」以上に、**“何を選ばないかを決める話”**になっているのよね。
だからこそ観る人によって感じ方が変わるし、「自分ならどうするか」を考えさせられる終わり方になっているんじゃないかなと思うのよね。
本日も最後までご覧いただいて、ありがとうございます。


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