『モンスターズ・インク』って、子どもを怖がらせて悲鳴を集めるモンスターの世界のお話ですよね。
でも、物語を見ていくうちに、その世界の常識が少しずつ揺らいでいくの。
きっかけになったのは、人間の女の子ブーの存在。
この記事では、相関図とあらすじをたどりながら、ブーがモンスターの世界にもたらした変化をママ目線でゆっくり追ってみました。
相関図①|ブーがモンスターワールドにもたらしたもの

ある晩、一人の男の子がベッドで眠りにつこうとしていた。とても心地よさそうなベッドにふかふかの布団。
でも、男の子、窓のカーテン閉めずに眠ろうとしているのよね。怖くないのかしら…もし窓の向こうから何かが覗き込んできたら..
でも、怪しく光る眼は、窓の向こうじゃなくて、ベッドのすぐわきに現れた。
そりゃそうよね。幽霊だとか、バケモノだとか、窓や壁があるとかどうとかお構いなしよね。
バケモノの気配に気づいた男の子が悲鳴をあげて…ここまでは、バケモノが現れるドラマの想定範囲内。
でも、そのあとの様子がちょっとおかしい。
男の子の悲鳴に驚いたモンスターが、逆に驚いて飛びのいたり…おかしいと思ったら、これ、モンスターが、子供を脅かして悲鳴をあげさせるためにこしらえられたシミュレーションセットだったの。
どうやって人間の子供を怯えさせるか、講師が指導しているんだけど、指摘するポイントがね、入ったらドアを開けっぱなしにするなっていうの。
なんか変わったポイント指摘してくるわねえっておもってたら、どうやらモンスターズインク社の社員教育みたいなのよね。
そこに突然現れたのは、インク社社長のウォーターヌース。
その扉というのは、人間界の家の部屋の中にある扉とモンスターワールドを繋ぐ、魔法のような扉。
この会社、モンスターワールドの存続をかけて、日夜、子供たちの悲鳴を集めて回ってるんだって。
でも、お化けにとっても、悲鳴を効率よくとってくるのって意外なんだけど至難の業みたいなのよね。
そんな会社の中で、社長自らが英雄視しているのが主人公の一人、ジェームス・P・サリバン。
このジェームス・P・サリバン、通称サリー、一つ目玉のモンスター、マイク・ワゾウスキとべったり一緒なんだけど、二人はどういう関係なのかしら。
朝一、マイクがサリーをたたき起こしたかと思えば、サリーはいきなり運動を始める。
まるで反射的な動きを体に叩き込むかのように。見た目には、マイクがサリーのマネージングをしているような雰囲気にも見えるんだけど。
この二人、モンスターズインク社に勤めているみたいね。
CMにまで登場。CMのしめまで任されているくらいだから、相当いいポジションにいるのはまちがいなさそう。
このモンスターズインク社、モンスターワールドのインフラの一部を担ってる。
子供が発する悲鳴がこの世界を支えるエネルギー。
ちょっと突拍子もない世界のように思えるけど、あながち嘘じゃないのかもね。
もののけの世界は、それを恐れる人たちの過度に恐れる思いなんかで出現するなんて話も聞くけど、そう考えると、子供たちの悲鳴というのは、その世界の存続を支えていると言ってもいいのかもしれないわね。
マイクとサリーをとりまく人々、いや、モンスターたちが次々現れるんだけど、なかでも、こいつがこの後ぐいぐい来るんだろうなっていう登場の仕方してくるのが、周囲の環境に自在に体の色を合わせてくるランドール・ボッグス。
とにかく性格悪い。子供たちの悲鳴獲得ランキングでは、サリーに僅差で食い下がっているみたいね。
今、マイクにサリー、それにランドールたちの相関は、もうこの冒頭を見て感じる通りのものなんだけど、実は、次回作で描かれた、彼らの若かりし頃、社会に踏み出す一歩手前くらいの頃には、この時の相関関係とはだいぶ違う感じになってるのよね。
それにしても、このモンスターズインク社の設備ってすごい。
モンスターたちが、これから驚かせることになる子供たちやその家、扉の情報が、カード一枚で管理されてるって感じ。
カードを読み取ると、そのターゲットの場所に直結する扉が、自動搬入されてくるの。
それにね、あとの方で描かれるんだけど、用事が済んだ扉は、扉用のシュレッダーで粉々にされるとか、なんだかわからないけど、妙にリアルな感じと、そのスケール感がものすごく大きいし、でも、2か所を繋いでしまうっていう夢のような設定に、なんかわからないときめきを感じてしまうのよね。
それにしてもCDA(子供検疫局)のアクションが凄いというか、いや、人間の子供に対する警戒感っていうのが凄いわね。
まあ、ママ友の中には自分の子供のことを「まるで怪獣だ~」みたいに言ってる人もいたけど、無邪気さが大人の世界に入ってきたときに、ちょっとした脅威に感じる瞬間ってあるのかもね。
でも、子供を驚かせ終えて、その子の靴下が背中についていたくらいにしては、ちょっと反応が過激すぎるわよね。何か意図的なものも感じるんだけど…
でも、本当の事件が起こるのはこの後。
仕事で使用した扉は、業務終了時間になると一斉に片づけられるんだけど、なぜだか1枚だけ残っていたの。
マイクのために、作業フロアに戻ったサリーが、扉が一枚残されているのに気づいて、ちょっと中を覗き込んでしまった。
それがこの物語の展開の発端。その扉は、サリーが後にブーとよぶメアリー・ギブスのクローゼットと直結。
このブーが、もう天真爛漫の塊のような女の子。
人間界のママからしたら、とってもかわいらしい女の子なんだけど、モンスターにとっては、人間の子供ほど怖いものはないと刷り込まれているもんだから、サリーの怯えようといったらもう、「あなた怪物なんだからしっかりしなさい!」って言いたくなるほどのビビりよう。
でもこれ、実は、ランドールが、何とかサリーに成績で追いつきたいものだから、業務終了後にズルをしようとして準備していた扉だったの。
サリーは、ブーのことをまるで汚染物質を触るかのような扱い。
まあ、そうよね。実際汚染物質として彼らの世界では周知されていたんだから、しょうがないわよね。
それにしてもブー、ちょっと激しすぎるわね。
あれだと、人間界のお母さんだって、ちょっと手を焼いてしまいそう。
でもね、このブー、この天真爛漫さで、このモンスターワールドに奇跡を起こすことになりそうなの。
実はね、これまで、怯えの叫び声がエネルギーになるっていって、一生懸命、モンスターたちは子供を驚かせていたのよね。
でも、ブーは、このモンスターの世界でも、怯えずに笑って大喜びもできるほどの心をもっていたの。
すると、何が起こったかっていうと、ブーの笑いと共に、怯えのエネルギーをはるかに超えるエネルギーが放出されて、そのあまりの大きさに、そこらいったいの電気がショートして飛んでしまうほど。
ママ的には、これはブーがもたらした奇跡だと思うのよね。だって、バケモノ世界で笑えるか?って話だものね。ブーの貢献は大きいわよ。
相関②|ランドールと社長の相関
でも、ブー、どうもモンスターのことを何とも思っていないわけではなさそうなのよね。
サリーのベットで眠ろうとするブーなんだけど、ちょうど向かいにあるクローゼットが気になってしょうがないの。
なぜかって?
元々ブーは、ランドールが担当だったのよね。担当っていうと変なひびきだけど、つまり、ランドールが驚かせようとしていた対象ということね。
過去にはランドールがクローゼットの中から現れて、それを見たことがあるような感じを受けたわ。
ランドールそっくりの絵を描いて、まるで、こいつが出てくる!ってサリーに伝えるかのように訴えてたの。
ここまで、とっても天真爛漫に見えてたブーだけど、実は、怯える時は、ものすごい勢いで泣き叫ぶ子だったのかも。
だから、ランドールは、その子の部屋の扉を、業務時間外に持ち出して、点数稼ぎをやろうとしていたのかもしれないわね。
でも、サリーに対しては、何か全く違うものを感じ取っていたのかもしれない。
サリーって、とっても優しいじゃない。
ブーに対してもそうだけど、マイクや、インクの仲間たち、それにランドールに対してだって、優しく接していた。
本当に優しいモンスターだったんだね。
サリーは、ブーが危険な存在じゃないと感じ始めたみたい。
人間の女の子が街に現われ、そのまま行方知れずになっているということで、CDAを使った厳戒態勢が続いてる。
もちろん、この事故が起こったのはモンスターズインクの管理体制起因ということだから、モンスターズインク社の中自体がCDAによる捜索対象になってる。
なんとか、扉をつかって、ブーをもとの世界に帰したいサリーなんだけど、難航を極めるわ。
一方で、ランドールも必死にブーを探してる。
もちろん、自分のしょうもない企みから、人間界の子供がモンスターワールドに紛れ込んでしまうというあってはならないことを引き起こしてしまったんだから、もうそれは必死。
この映画の中では、完全悪役キャラなんだけど、でも、なんだかちょっとスケール感小さくない?
その動機も小さければ、自分の責任を問われることに、ものすごく怯えていたり。小物のワルという感じよね。
実は、次作のモンスターズユニバーシティで描かれる学生時代(モンスターズインクの前日譚)には、こんなキャラではなかったのよね。どこでこんなに歪んでしまったのかしら。
学生時代のランドールって、ちょっとマイクと似たようなところがあるように感じた。
なんかね、地味にまじめに、一生懸命なのよね。
でも、ちょっと違ったのが、今回の物語で描かれるように、マイクはときに開き直ったように前向きに考えたりする面があるの。
だから、大きくゆがむことがなかったのかなとも思うんだけど、ここでは、インク社のフロアから姿が見えなくなってしまったブーを慌てて探そうとするサリーに対して、消えてしまったならこれでおしまい!ということでいいじゃないって、超前向き思考ができるタイプ。
見えなくなったんだから、自分たちの責任範囲外!って、少々無茶苦茶な理論でも、自分的には納得できてしまうみたいなのよね。
必死にそうしてるだけかもしれないけど。
でも、何のはけ口も見つけられず、悶々と心配し続けるよりはましかも。
再びブーに会えたサリーとマイクなんだけど、マイクがランドールからなんか聞いていたみたい。
お昼になったら扉が用意されているみたいなこと。
でも、そのことをマイクから聞いたサリーは、絶対それは怪しい!って。
すべてを速攻終わらせたいマイクは、サリーの忠告を聞かず、用意された扉に飛び込んでいった。
で、案の定、ランドールにとらえられてしまったんだけど、いったいランドール、何をするつもりなのかしら。
ブーのことと間違えて捕らえたマイクをどこかに運んでる。
後をつけたサリーが見たものは、隠し扉の中に据え付けられた、「悲鳴吸引機」。
彼は、この装置を使って、これまでのこの会社の構造を一変しようとしてる。まあ、この装置が会社の構造を一変させるかどうかはわからないけど、基本的には、子供をさらってきて、その機械にかけて強制的に悲鳴を集めるというもののようね。
ひょんなことから、サリーの咆哮する姿をブーが見てしまった。
その一部始終が、映像に収められてて、サリーは自分のその恐ろしい顔、それに怯えるブーの顔を見てしまった。
サリーの心中察するわ。子供を叱ったとき、子供が怯えるような叱り方って、ありえないと思う。
でもね、気づけば、次第に声が大きくなっていたこともある。
日にちがたてばたつほど、その時の子供の気持ちがリアルに感じられるのはなぜなのかしら。
もっと優しく見守る方法あったんじゃないかってね、あのブーの顔を見ると、ほんとにかわいそうになるし、それを再び映像で見たサリーの心中をおもうと、いたたまれなくなるわ。
さらに悪いことに、モンスターズインク社の社長、ランドールとグルだった。
相関③|CDAの潜入捜査とモンスター社会の裏側
雪男のいる人間界へ放り出されてしまったサリーとマイク。
サリーは命の危険を犯しても、一刻も早くブーのもとに戻らなければって必死になってる。
その姿にマイクは、これまで築き上げてきたすべてを投げ出そうとしている心変わりのようなものを感じたのかもしれないわね。
もしかすると、サリーは、ブーが怯える姿、映像を見て、自分がこれまでにやってきたすべてのことを否定したいような気持になっていたのかも。
人を怖がらせること、それがいったい何を生み出すのか。
モンスターワールドのエネルギーを生み出していると思っていた。
たぶん、それに誇りのようなものも感じていた。
でも、それは、誰か別の人が怯えることによって、奪い取ったようなエネルギー。
そんな言葉になって、サリーの後悔となっていたのかどうかはわからないけど、言葉にならずとも、そんなことを漠然と感じていたんじゃないのかな。
しっかし、すっごい扉の数。
ブーの扉を追いかけて、サリー、マイク、そしてブーの3人が、扉が管理されている倉庫みたいなところを飛び回ってるの。
子供たちの数だけ扉があるってことなのかしら。
モンスターの側から、そのどこにでもいけちゃうってその発想がありえないようであり得るような気もする不思議な感覚。
だって、これって、見えない世界を信じてる人からしたら、そういう怖いモノとかに捉われた心に、向こうからの波動というか何かがやってくるってそんな感じにも置き換えられる設定なわけでしょ。
サリーはたまたま、ブーの扉を開けて出会うことになったんだけど、その出会いがサリーの心の中に、光を灯したってところかしら。
ところで、CDAのボスが言っていた、2年半前から始まった潜入捜査、なぜ潜入捜査が必要だったのかなって調べてみるんだけど、答を見つけることができなかったの。
黒幕が社長であったことがわかってよかったとか言っていたから、何かの事件や不都合なことが起こっていたはずなのよね。
ここまでに誘拐が行われていたという設定は感じられなかったし、エネルギーの調達方法とかに関するものだとしても、そもそもモンスターは人々を怯えさせてなんぼみたいなところがあるから、それほど否定的にみられる必要もないかと思ったんだけど、ほかに見当たらないからその線で考えてみたの。
モンスターというのは、人間側から見てのモンスターなのよね。
モンスター同士は仲良くやってそうだし、彼ら相互間では、互いにモンスターという意識はないようにおもうのよね。
もちろん、モンスターというのが相手を怖がらせるものと定義した場合だけどね。
人間が勝手に、その存在を見て毛嫌いして、悲鳴を上げて、それが、たまたまその世界を支えるエネルギーになったから、それを調達していたという話で、本来は、モンスターの側も、そんなネガティブっぽいエネルギーに依存したくはなかったのかもしれないけど、それしかないならしょうがないみたいなところからはじまって、そのうち、その仕事がヒーロー視されるようになったとか。。
でも、そうだとしても、そのエネルギーの調達方法はCMで公表するまでされているものだから、それ以外のもっと事件性を感じさせる何かがあったと考える方が自然よね。
するとやっぱり、例の悲鳴吸引機。
CDAが潜入捜査をする必然性を考えていたんだけど、映画の中で描かれる情報で唯一その可能性を感じさせるのが、悲鳴吸引機。
社長は1000人でも誘拐するといっていたけど、装置の実験段階あたりで、既に、何らかの怪しい動きがみられたのかもしれない。
子供たちが、実際に誘拐されることが無いように、特別大掛かりな警戒網を築いたんじゃないかな。
でもね、この後に展開する胸熱つなシーンが、そんなことはまあ、どうでもいいかって思わせてくれた。
ブーがね、とにかくかわいいの。自分の部屋に戻っていくんだけど、マイクに大好きって言いながら抱き着くところで、この子、別れの瞬間が訪れていることを感じ取っているのかなって思った。
そして、扉を開けて、部屋に戻り、サリーを部屋に引っ張り込むなり、自分のお気に入りなんだと思うんだけど、ぬいぐるみだとかをサリーに手渡して、きっと、サリーをそこに引き留めようとしていたんじゃないかな。
ちゃんとわかって、サリーを見送るんだけど、でも、もう一度扉を開けてみるの。そこにサリーがいるんじゃないかって。。。
相関④|マイクはなぜ、壊れた扉を修復した?
もうそれは、お分かりの通り、笑いがもたらすエネルギーの存在に気づいたからよね。
先にも書いたけど、ブーは、モンスターの世界に足を踏み入れ、そして、笑いのパワーがどれほどすごいのか示した人なのよね。
サリーの説明によると、そのパワーは悲鳴の10倍ほどにもなるんだって。
悲鳴とか恐れとかが何も生み出さないと考えたら、それと比較すると笑いのパワーは無限大とも思える大きさなのかもしれないわね。
最後にね、マイクがサリーに贈り物。
そう、シュレッダーにかけた扉の破片をかき集め、きっと時間もかかったと思うけど、必死に修復してくれたのよね。
なんでそこまでして、モンスターワールドと子供の部屋を繋ごうとしたのかな。
今まではね、子供たちに悲鳴をあげさせるための扉だった。だから、そんな扉は、無くした方がいいような存在だった。
でも、今、サリーたちは、子供たちを笑わせることで、自らもパワーを得ようとしていたの。
子供たちを笑わせるために、そして、そんな世界が作れることを示してくれたブーのところに笑いを届けなければならないわよね。それは、何としてでもやらなければ。
だから、マイクは、サリーとブーのために必死で扉を修復してあげたんじゃないかな。


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