1997年公開の映画『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』。
前作であれだけのことがあったというのに、今度は別の島に恐竜が生き残っていた。
しかも人間側は、「そっとしておこう」という人たちと、「捕まえて商売に使おう」という人たちに真っ二つ。
いやいや、また人間が余計なこと始めとるやないの。
この記事では、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』の相関図とキャラクター・キャストをまとめながら、「ロストワールドって結局どういう意味?」などをまとめていきます。
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』の相関図
今回の舞台となるのは、前作のイスラ・ヌブラル島とは別の島。
インジェン社が恐竜の繁殖などに使っていた「サイトB」ことイスラ・ソルナ島です。
イスラ・ソルナを恐竜たちが自由に生息するようになった第二の島として紹介しています。

『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』の印象的なキャストまとめ
イアン・マルコム/ジェフ・ゴールドブラム
前作に続いて登場する数学者で、カオス理論の専門家。
前作ではジュラシック・パークそのものに警鐘を鳴らし続けていた人物ですが、結果的に彼の心配していたことがほぼ現実になってしまった。
なのに今作のイアン、別に「ほら見たことか!」とはしゃいでないのよね。
むしろ前作の出来事について話したことで世間から信用を失い、大学での立場まで悪くなっている人物として描かれています。
ママには、イアンって単なる皮肉屋には見えないのよ。
社会や科学の傲慢さを笑うような言い方をするけれど、「生命を弄ぶな」というところはずっと一貫している。
そして今作でサイトBへ向かう理由も、恐竜を観察したいからじゃない。
先に島へ行ってしまった恋人サラを連れ戻すため。
いつも一歩引いたところから危険を見ている男が、結局は自分からその危険の中へ入っていく。
前作でもそうだったけど、口ほど逃げへん男なのよ、この人。
サラ・ハーディング/ジュリアン・ムーア
イアンの恋人で、恐竜の行動を研究するためサイトBへ入った行動派の研究者。公式紹介では「behaviorist(行動研究者)」として紹介されています。
イアンとはかなりタイプが違う。
危険を予測して距離を取ろうとするイアンに対して、サラは自分から現場へ入って観察する人。
恐竜を間近で見て目を輝かせるところなんて、ママは観ながら「いやいや、そのテンションで恐竜に近づくのやめてもらえる?」ってなりました(笑)。
ただ、最後まで観ると、この人めちゃくちゃ強いのよ。
島でもサンディエゴでも、基本的には命を守る側に立って動いている。
特にティラノサウルス親子を巡る場面では、知識だけじゃなく、とんでもない度胸まで見せる。
イアンとサラも最初は「価値観の違うカップル」に見えたけれど、後半になるほど、お互いの判断を信頼して動くバディみたいになっていく。
ママには、この二人が感情だけでベタベタ結びついているんじゃなく、同じ状況で「何をするべきか」を選び続ける中で繋がっていくところが印象的でした。
ケリー・カーティス/ヴァネッサ・リー・チェスター
イアンの娘。
父親についてサイトBまで来てしまい、けど、着たとたんに後悔しまくりという、ちょっと反抗期なのかなって感じがうかがえる女の子。
でも、運の強さはずぬけてるわね。
どんなピンチも、おそらくその強運と、あとたいそうやってるって話だから、運に支えられた運動神経でくぐり抜けていきます。
父であるイアンとしては危険な島へ娘なんて連れて行くつもりは当然なかったのよね。
なのに来ちゃったもんだから、ある程度、この悲劇的状況は自己責任とわきまえてる感じ。
何でもかんでも人のせいにしないところが、ちょっと好感持てました。
ただ守られるだけの子どもでは終わらないところが、この子らしいところ。
ジョン・ハモンド/リチャード・アッテンボロー
ジュラシック・パークを作り出したインジェン社の創設者。
前作では「恐竜のテーマパーク」という夢に夢中になっていたハモンドですが、今作では恐竜を人間から守ろうとする側へ立場を変えています。
……なんやけど。
ママ、この人を見るとどうしても「どの口が言うとんねん」が消えない(笑)。
「恐竜には人間が干渉するべきではない」と言いながら、結局調査チームを島へ送り込む。
理想を語る人はハモンド。
危険な島へ行くのは他の人。
前作とは方向が逆になっただけで、この構図そのものはあまり変わっていないように見えてしまう。
とはいえ、最後には「人間は手を引くべきだ」というところまで来る。
前作では生命を利用しようとした男が、今作では生命から手を離そうとする。
そこまで来たこと自体は、この人物の大きな変化なんでしょうね。
……それでも「どの口が」は残りますけど。
ピーター・ルドロー/アーリス・ハワード
ハモンドの甥で、インジェン社を率いる人物。
ハモンドが恐竜を保護しようとする一方、ルドローは恐竜を会社再建のために利用しようとします。
ハモンドの「profiteering nephew=利益を追う甥」が捕獲チームを送り込んだ人物として説明されています。
この人については、…まあ腹立つ…というよりは、あまりに浅はかで哀れに感じてしまう。
恐竜を捕まえてアメリカ本土へ持っていき、再び見世物にしようとする。
前作を見て何を学んだんだか。
しかもティラノサウルスの子どもまで人間側の都合に巻き込む。
その結果、親ティラノが動き出すわけですが、ママには「怪物が人を襲っている」というより、「子どもを奪われた親」が浅はかな犯人を追うようにも見えて、それ絶対にやったらあかんことやんって、もう救いようがないように感じられた人でした。
ローランド・テンボ/ピート・ポスルスウェイト
インジェン側の捕獲チームを率いる大物ハンター。
ただし、ルドローと同じ種類の人間としてまとめてしまうと、ちょっと違う。
ローランド自身はティラノサウルスを獲物として狙ってはいるけれど、独自のルールと獲物への敬意を持つ人物として描かれています。
恐竜を撃つために来た男なのに、最後にはむしろこの人が一番「自分が何をしていたのか」を分かっているようにも見えました。
ニック・ヴァン・オーウェン/ヴィンス・ヴォーン
ハモンドがサイトBへ送り込んだチームの一員で、写真家・ドキュメンタリー撮影者として参加する人物。
自然保護を強く意識した行動を取ります。
ただ観察するだけではなく、インジェン側による恐竜捕獲を妨害するところまで踏み込む人物。
「自然に干渉するな」と言いながら、自然を守るためには人間側へ積極的に干渉する。
本作の人間たちって、こういう矛盾をそれぞれ抱えているのよね。
エディ・カー/リチャード・シフ
ハモンド側調査チームの装備や車両を担当する技術者。
危険な状況でも、なんとか仲間を助けようとする人物です。
ママ的には、こういう人が気の毒でならない感じ。
別の人が作った状況に巻き込まれてしまうのよね。
ロストワールドの意味とは?──ハモンドが二度“封印”した世界
「ロストワールド」って聞くと、“恐竜が残された秘境”とか“誰も知らない自然の楽園”イメージが浮かび上がるんだけど、ちょっとよく考えてみたの。
ここにあるのは、人間が生み出して、コントロールできなくなって、結局“忘れようとした世界”。つまりね、これは人間の都合で一度“表舞台から消された世界”の話なのよね。
そもそも“Lost(ロスト)”って言葉が「もともとそこにあったはずのものが、消えていったり、失われた状態」を感じさせるわね。道に迷ったLost、亡くしたLost、帰れないLost──その全部に共通するのは、“かつてあった”ってこと。
だから「ロストワールド」は、“最初から存在しなかった世界”じゃないのは確かね。“一度は現れかけたのに、意図的に消された世界”なのよ。
そして、それを封印しようとしたのが、他でもないジョン・ハモンドだったわ。前作でジュラシック・パークという夢が崩れたあと、彼は学んだはず。
生命を商売道具にしようとした自分が、どれだけ浅はかだったかって。でも彼のやった“責任の取り方”はちょっと特殊で──“壊れた世界を片づける”んじゃなくて、“誰の目にも触れないように隠す”だったのよ。
まあ、人が関与したとはいえ、生命にかかわることだから、そうせざるを得なかったのかもしれないわね。
そうやって彼がロストワールド化した場所が、サイトB=イスラ・ソルナ島。恐竜たちが野生化して暮らす、表向きには存在しないことになっている島。つまりここが、ハモンドが最初に封印したロストワールド。
ところがよ、その封印が壊される。たまたま通りがかった観光船から上陸した家族がいて、少女が恐竜に襲われる。その事故でソルナ島の存在が表沙汰になって、ハモンドは会社の代表を追われる。
そして後釜に座ったのが、よりによって金しか見てない甥っ子ルドロー。恐竜を捕まえてサンディエゴでパークを再開するなんて、頭のネジ外れすぎでしょ。
その結果が、Tレックスの街中大暴走。でね、この時点で、ロストワールドはもう“ロスト”じゃなくなっちゃったの。存在が再び“戻ってきた”のよ、人間の目の前に。
ここでハモンドがどうするかっていうと──今度は自分だけじゃなく、人類全体に「もう手を出すな」って呼びかけるの。あのテレビ演説は、正直ちょっと“どの口が言うてんねん”感もあるんだけど(笑)。
今度こそ、自分だけで封印するんじゃなくて、世界全体の意志として、再びロストワールドを成立させようとしていた。つまりハモンドは同じ世界を二度封印したのよ。最初は個人の責任として。次は人類の選択として。これはね、すごく重い話なのかもしれない。
人々は別に“恐竜の世界を知りたかった”わけじゃないってこと。彼らはただ巻き込まれただけ。でも、知ってしまった以上、無関係ではいられなくなった。だからハモンドは、ある意味被害者でもある“今の世間の人々”に向けて、「もう関わるのはやめよう」と訴えたの。(ママ的には、ここに至っても「どの口がいうとんねん!」って思いが消えないんだけど..)
恐竜の親子を島に返し、世界のど真ん中から姿を消す。あれは、命を“取り戻す”とか”守る”とかの話なんかじゃないように感じたわ。関わってはいけない領域に「これ以上関わらない」と決める物語だったのかなって思う。
…まあ、そうはいっても、「ロスト・ワールド」ってタイトル自体は、参考にされたといわれている100年前のコナン・ドイルの小説に起因するもので、映画作者からしたら、考察を期待するような対象ではなかったかもなんですが…。でも、タイトルと、描かれた内容は密接にリンクするように感じたママでした。
まとめ
舞台は表から“封印”されたサイトB=イスラ・ソルナ。リジン依存という人間の安全装置は自然にあっさり上書きされ、生命は人の想定を軽々と超える──その事実をイアンの皮肉とサラの現場力が証明します。
赤ちゃんを奪った人間に対し、親Tレックスは“親として”我が子を取り戻すために暴れ、サンディエゴ上陸という最悪の顛末へ。
最終的にイアンとサラは命がけで“親子を島へ返す”という、唯一残された責任を果たします。ハモンドは「人間は手を引け」と宣言し、かつて自分が作り出しかけた世界=ロストワールドを“個人の判断”として、そして“人類の意思”として二度封印する決着に。
タイトルの“ロスト(失われた)”は、秘境ロマンよりも「人間の都合で表舞台から退けられ、二度と踏み込まないと誓うべき領域」という意味合いが濃いのかもしれません。
守るべきは人間のメンツではなく、境界線。越えてはいけない線を学んだ回だった、ということなのかな..
今日も最後までご覧いただいて、ありがとうございます。


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