まさかの展開に、しばし茫然、…でも、室井慎次の家の子たちは、以外に立ち直り早そうじゃない。
ここはこちらも頑張らねばという思いで、このドラマの相関の中に、室井慎次がどこにどのように生き続けているのか追ってみたいと思います。
相関図

印象に残った主なキャスト
室井慎次(柳葉敏郎さん)
さて、この世界に生きる人、とりわけ、室井慎次の家に住まうことになった子どもたち3人を置いてけぼりにしてしまった人。
でもね、実際にはそうではないと思うの。
彼の心が、子供たちそれぞれの心の中に入り込んでいかなかったなら、彼らの輝くような姿は観ることが無かったと思うの。
今回のドラマ、エンディングに向けて、3人の姿を見た人はもれなく、彼らのこれからの新しい幸せな、まさに「生きる」様子がイメージされたんじゃないかしら。
それは、室井さんの心がそこに生き続けているからなのよね。
青島俊作(織田裕二さん)
彼はエンディングにちょいと出てきただけだけど、そもそも室井イズムというものを室井さんの中に植え付けた人なんだから、もしかしたら室井さんの心の中には、青島俊作という人の魂の一部も注がれていたのかもしれないわね。
青島君と室井さんの心が融合した部分というのは、現場が正しく動くことができるようにという言葉で表されていたけど、ママ的にはその言葉は、突き詰めて言うなら「人のためを思った、思いやりのある行動」というところに行きつくんじゃないかと思ってる。
青島君の中で、この言葉、信念のもとに心が動いたとき、それはその部分でつながっていた室井さんの心も同時に輝くのよね。
室井さんの肉体は見えなくなってしまったけど、心は決して失われてはいないし、室井さんの生き続ける心というのを、青島君の行動を通して、これからも周りの人は見続けることになるのよね。
乃木真守(矢本悠馬さん)
秋田県警察北大仙署地域課。
ちょっと異常なまでのハイテンションで、室井さんともなかなかかみ合うことのなかった彼だけど、室井慎次の家で食事するあたりの彼の雰囲気は少し変わったように感じなかったかしら。
すくなくとも、あのくらいのテンションの人なら、ママも知り合いとしてお付き合いできるかなっていうレベルまで落ち着かれたような気がした。
ママ的にはまるで別人格になったようにも思えたんだけど、それは室井さんが入り込んだせいじゃないのかしら。
(もちろん、生霊とかそんなおどろおどろしいものじゃなくてね。)
森貴仁(齋藤潤さん)
前編から少し感じてるんだけど、彼、タカ君、室井さんにとっては、ちょっと青島クンっぽくないかしら。
いえ、もちろん、調子の良さとか乗りみたいな部分は全然違うんだけど、こと、室井さんに対して、いや、もしかすると、室井さんもタカ君のどこかの部分には、一目置くようなところがあったんじゃないかなって、何となくそんな感じがしたの。
室井さんが彼に「信」を置くことって、難しいことではなかったような気がする。
それは、青島君がそうであったみたいに、タカ君がものすごく早い段階から室井さんのことを信じるようになっていたせいなのかもしれないって思うの。
彼は、室井さんの言葉、人をむやみに疑っちゃいけないということをわけもなく実践できていた。
杏にたいして多少の恐怖を感じたりとか、ごく短時間、ブレるような様子もあったけど、逆に、そのブレがものすごく短時間のうちに修正されているところ、違和感ではなく、この子の凄いところとして、観ている側もちょっと驚かされた。
多くの人に対しては、室井さんが発信する「信じる」気持ちがはたらきかけて、そこに奇跡的な変化が起こっていたように思う。
でも、タカ君に関して言えば、お互いに同じようなレベルの心をもっていて、それは早いうちから通じ合っていた。
ここにも、もちろん、室井さんの心が宿っているわよね。
たぶん、多くの人は体を失うと終わりと考えているかもしれないけど、そうではないという話は今ではいくらでも聞けるわ。
ただ、これまで、室井さんの心の状態が表現されていたのは室井さんの体を通じてということだったんだけど、これからは、室井さんの心の状態というのは、彼と影響し合ったたくさんの人の言葉や行いを通してみていくことができる。
室井さんの心自身も、それらの関わりから、これからも多くの喜びを感じ取っていくのよね。
まあ、今この世界にいる間、その室井さんの姿が肉眼では見えないところはちょっと寂しいけど。
柳町凛久(前山くうがさん・前山こうがさん)
リク君はね、もともととっても人懐っこい子なのよね。
ちょっとお父さんとの関わりの中で、怖い思いをしてしまってた。
だから、いじめだとか、闇にとじこもった心に対して抵抗する力はちょっと弱っていたのかもしれないわね。
それは、心がどこを見たらいいのかわからなくなっていたせいかもしれないわね。
だって、周りのどこを見ても、光を伴った心というのが見えてこなかったから。
でも、室井さんの中に彼は光を見つけることができた。
学校に行って、また闇を見た時、もうその闇は見たくないって、心閉ざしそうになるんだけど、室井慎次の家に戻ってきたとき、きっとその光は目をつぶってもまぶしいくらいに輝いていたんじゃないかしら。
室井さん自身の顔にはいつも眉間にしわが寄ってたりするんだけど、そんな顔してたって、心の中の光はあふれ出して見えてるのよね。
リク君は、お父さんに連れ戻されて、また辛い思いをしたみたいだけど、彼の心の中には室井さんの中の光がずっと見えていたのよね。
だから、その光目指して、泥だらけになりながらも帰ってくることができた。
室井さんは、青島君との約束を果たすことができなくて、それを負い目に思って、罪滅ぼしのために秋田に戻ったようなことを言っていたけど、ママ的に考えると、室井さんは目に見える形にこだわりすぎた…
もちろん、この世界に住んでる間は、みんなそうなりがちだけど、本当は、約束は果たされていたのよね。
室井さんは、現場が正しいと思うことをできるようにしたいって思って生きてきた。
いついかなる状況でも正しいと言えるのは、人に愛をもって接すること。
愛をもって接することを望んでいる捜査員の邪魔をすることは決してなかったと思うし、現場がそのように行動できるようになることをずっと願っていた。
これが信念よね。
室井さんは、最後の最後まで、その信念を捨てることがなかったし、ゆらぐこともなかったと思うの。
彼は、ちゃんと成し遂げたのよね。
そして、その思いは、それぞれの胸の中で生き続けているわ。
日向杏(福本莉子さん)
杏ちゃんは真奈美のことを思い出し「くそばばあ」って。
杏ちゃんが自分の心の中のまだ光と繋がっている部分に目を向けようとあがいている瞬間かしら。
でも、一たび完全につながったら、彼女がブレることはもうなかったわね。
杏ちゃんも、リク君と同じように、どこを向いていいのかわからなかったのよね。
室井さんたちに出会うまでは、周りに光は全く見えなかったのね。
確かにね。前編できぬサンが室井さんに言っていたものね。
人っていうのはね、どこにいっても一緒って。
もしかしたらきぬさんも含めて、多くの人が、光に満ち溢れた心と出会う事なく、なんとかだましだまし生きているということなのかしら。
自分の心の中に光があると知っている人にとっては、自分が光を他人に向けることで、そこからその人を介して光が戻ってくることを知ってるわ。
でも、それを知らない人にとっては、誰かが投げかけてくれる光が必要なのよね。
杏ちゃんは自分の中に光があることは全く知らずに育ってきた。
でも、そこに、室井さんというマッチが明かりを灯してくれたのよね。
この心の中に灯った光は消えることはないし、室井慎次はここにも生き続けることになるのよね。
村の人たち
あれだけ室井さんのことを毛嫌いしていた人たちなんだけど、室井さんがね、信じ続けたのよね。
室井さんが実践した「信じる」っていうのは、「怒らない」という態度になって現れることもあるわ。
「信じる」という行いは、光を見ていない限り、できない行為なのよね。
信じるというのは、この世界で光を見つめることなく過ごしているものにとってはとても恐ろしいコト。
「信じる」ことができるのは、心の光の部分を見つめているときだけなのよね。
室井さんが怒りを静め、逆に人に優しくしようと努めることができたのは、この信念がゆらぐことが無かったせいよね。
この信念が、それを向けられた人それぞれの心の中にまた光を灯していくわ。
あれだけかたくなに、なんだか見た目にはオカルト的に室井さんを毛嫌いしていた人たちが、みんな室井さんや室井慎次の家に住む子供たちを受け入れた。
もちろん、室井慎次の心がそこに入り込んでいるから、子供たちを同じように愛する姿となって現れているのよね。
村中にね、室井慎次は生き続けている。
柿食べて蛇になって湖に帰る話
因みに、地区長の長部さん、幼い頃にこの村に引っ越してきたんだとか…なるほど。。
ご両親も、この土地に住み続けることはなかなか難しいと感じていらっしゃったのかもしれないわね。
間違っても、自分とこの子が村の柿でも無断で食べようものなら、それはきっと、村を追い出されかねない騒ぎになる。
きっと、小さかった長部さんでもわかるように、村に昔から伝わる言い伝えとして怖がらせて悪さしないようにしてたのかもしれないわね。
桜章太郎(松下洸平さん)
この人が大切にするものって、…何かなってしばらく見つめてみたくなるほどに、大切にすべきものなど考えたことがないような人たちとは少し違う感じがする。
室井さんに、車庫が燃え始めるところのビデオを見せた時にかけた言葉で、少しこの方の人となりが見えたような気がした。
確かに、何か、守るべきものをもっている人のように感じられる。
まとめ
肉体としての室井慎次は、もうこの世界にはいない。
でもね。
青島君の中には、室井さんと交わした約束が残っている。
タカ君の中には、人をむやみに疑わないという心が残っている。
リク君の中には、室井さんの家で見つけた光が残っている。
杏の中にも、自分自身の中に光があることを知るきっかけが残った。
乃木君だって、室井さんと関わる前と後では、何かが変わっているように見えた。
そして、あれほど室井さんを受け入れようとしなかった村の人たちの中にも、室井さんが最後まで手放さなかった「信じる」というものが残った。
そう考えてみると、室井さんの心って、もうあちこちに分かれて生きているのよね。
きっとこの映画を見た多くの人がそんな風に感じたんじゃないかしら。
室井さんが誰かに何かを教え込んだわけではない。
ただ、信じた。
守ろうとした。
怒りそうになっても、相手を切り捨てることをしなかった。
そうやって誰かに向けた思いが、その人の心の中に残っていったんじゃないかしら。
その人が誰かを思って生きた時間は、ちゃんと誰かの中に残っていく。
室井さんは、これからもずっと、そうやって生き続けるんじゃないかしら。


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